進展。
瞬、ピンチ?
その日も、瞬と桜は狩りのため森の奥深くに入っていった。
「瞬」
「なんだ?」
「何か言いたいことがあるのじゃろう?」
「え!?」
「私に隠し事は出来ないのじゃ」
「な、なんだよ」
「私の想いにこたえてもいいかなぁと思ってるじゃろ?」
「な、な、何を言ってるんだよ」
「隠すな、隠すな」
「まあ、以前と比べたら、そういう想いも強くなってるけど」
「違うな、いつ死ぬかわからないから、女性と初体験がしたいのじゃろう?」
桜は、意地悪な笑みを浮かべた。
「な、何を言うんだ!」
「照れるな、健康的で良いと思うぞ」
「やりたいだけ、みたいなことを言うなよ」
「勿論、私に好感を持ってくれているのはわかっている。心配するな」
「そうだよ、好感を持ってるから、そういう対象に見えるんだよ」
「やけにそこにこだわるんじゃな」
「ハートは大事だろう?」
「わかったのじゃ。瞬の気持ちはわかっている」
「わかってくれてるなら、いいけど」
「瞬、ちょっとの間、私を見るな」
「なんだよ」
「いいから、あっちを向け」
「わかったよ」
「もういいぞ」
「なんだ…よ…」
瞬は固まった。
桜が全裸で立っていた。
目をそらさないといけないのに、瞬きも出来ない。
桜の裸は、とても美しかった。
「どうじゃ?私は」
「すごく綺麗だ」
「そうか、良かった」
「でも、もう少し時間をくれないか?」
「まだ時間が必要か?」
「ああ、もう少し」
「わかった、もう少しだな」
「ああ、もう少しだけ」
「そんなに菫や桔梗が怖いか」
「怖い?そうか、そうかもしれない」
「菫を選ぶか?」
「いや、それはないだろう。でも、なるべく嫌われたくない」
「では、桔梗か?」
「いや、それもないだろう。満足にコミュニケーションもとれないのに」
「いいことを教えてやろうか?」
「なんだ?」
「私も含めて3人共嫁にすればいいのじゃ」
「え!?そんな…」
「私は、一夫多妻でもよいぞ」
「それは…」
「よいか?私達は明日死ぬかもしれないのじゃ」
「ああ、そうだな」
「今しか出来ないことをやるのじゃ」
「ああ、そうだな」
「私は焦っている。瞬か私がいなくなったら、この想いは行き場が無くなる」
「そうだな」
「早く結論を出してくれ」
「わかった。わかったから、服を着てくれ」
「ああ」
だが、瞬は桜の裸が目に焼き付いて離れなかった。
その夜、瞬は菫に言った。
「菫」
「何よ」
「ちょっと話があるんだ」
「いいけど、ここでは話せないこと?」
「ああ、馬車から離れたい」
「わかった」
2人は、馬車から離れたところで座り込んだ。
「で、何よ?」
「桜の話なんだけど」
「桜?何よ」
「桜が、僕のことを好いてくれててさぁ」
「最初からじゃないの」
「そうなんだけど」
「ハッキリ言いなさいよ」
「もし、僕が桜の気持ちにこたえたら、菫はどう思う?」
「はあ?何それ」
「だから、もしもの話だよ」
「嫌に決まってるじゃない。縁を切るわよ」
「そうか…」
「何?桜の気持ちにこたえたいの?」
「正直、迷ってる」
「どうして?あんなゾンビ」
「まあ、生きてる間に初体験がしたいというのもあるんだけど」
「何それ?最悪」
「わかったよ、怒るなよ」
「そんなに初体験がしたいなら、私が相手するわよ」
「菫が?」
「ええ、私も死ぬまでに初体験をしてみたい」
「相手が僕でいいのか?」
「うん、いいよ。血も繋がってないし」
「そう言われても、ずっと妹だと思っていたし…」
「じゃあ、これでも?」
菫が服を脱ぎ始めた。
「おいおい、何をするんだよ」
「黙っていて」
菫は全裸になった。
菫の身体は美しかった。
瞬にとっては、この日2人目の全裸鑑賞だった。
「どう?お兄ちゃん」
「すごく綺麗だ」
「本当に?」
「本当だ、だから服を着てくれ」
「わかった」
菫は服を着た。
「私を抱きたくなったら、そう言って。いつでもいいから」
菫は馬車の方へ戻っていった。
瞬は、座り込んだまま悩んだ。
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