その日。
さあ、戦闘だ。
食事の後、片付けをしている時に桜が言った。
「あ… まずいぞ」
「どうした?桜?」
「私が人間と行動を共にしているのがバレたかもしれん」
「どうして、わかったんだ?」
「私達は上司と繋がっているからな。上司が私のことを調べようと思えば、すぐバレる」
「今までは、どうして大丈夫だったんだ?」
「上司が部下をチェックするなんて滅多に無いからだ」
「何故、今頃、桜のことをチェックしたんだ?」
「そんなのは、私の上司に聞け」
「桜さん、これからどうすればいいの?」
「ここはバレただろう。移動の準備だ」
「ちょうど、片付けが終わったところよ」
「姫は馬車へ」
「それで、俺達はどうなるんや?」
「私は上司との繋がりを遮断する。そうでないと、どこに行っても居場所がバレる」
「なんで、最初からそうしなかったんや?」
「こっちから遮断すると、上司に気付かれるからだ。上司が気付くまで現状を維持していたのだ」
「とにかく、移動するしかないんだな」
「そういうことだ。戦闘できる者は馬車を囲め」
「何よ、一体、これからどうなるのよ」
「だから、“いつまで、この平和が続くかわからん”と言っただろう」
「とにかく移動だ。このブロックの生き残りが沢山来るぞ」
瞬達は、馬車と共に移動を開始した。
「来たわよ!」
「桔梗は目がいいんだな」
「うるさいわね、こんな時に」
「桔梗は遠距離攻撃が出来るんじゃないのか?」
「私の矢の射程距離よ」
「先手必勝、一発デカイのを頼む」
「わかった」
ゾンビの最前列が見え始めた。
桔梗は高く矢を放った。
「どこ狙ってんだよ」
「まあ、見てなさい」
矢が白く光った。
と、思ったら流星群の如く光の帯がゾンビ達に降り注いだ。
ゾンビ達が、蒸発していった。
「一網打尽よ」
「まだまだ来るぞ。今の技は何回できる?」
「回復してもらえれば、何発か撃てるけど。回復魔法がなかったら1日に数発しか無理」
「姫、出番ですぜ」
「何ですか?私は何をすればいいのですか?」
「姫、桔梗に回復魔法を」
「わかりました」
姫が呪文を唱える。
「もう1撃、いくわ」
「いいぞ、桔梗」
さっきよりもゾンビの最前列が迫ってきている。
急いで桔梗が矢を放つ。
さっきの光景、天から白い光の帯が降ってきてゾンビを蒸発させた。
それでも、ゾンビの数が多すぎる。
ゾンビの最前列は徐々に迫ってくる。
「私がやるわ」
菫が手をかざした。
光の束が放出される。
幾筋もの白光は、ゾンビ達を打ち抜いていった。
まるで、ゾンビが吹き飛ばされるかのようだった。
「俺達は接近戦しかでへんから、なるべく数を減らしてくれや」
「私の間合いに入った。私も手伝おう」
桜が大きな火炎玉を生み出した。
めちゃくちゃ大きい。
桜の身長の倍以上だった。
「破!」
火炎の球がゾンビ達の元へ放たれる。
と、思ったら火炎玉が炸裂した。
沢山のゾンビが火に焼かれた。
ゾンビ達は歩みを止めることは無いが、確実に数を減らすことに成功している。
皆、自分達の近未来に希望を抱いた。
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