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序幕
1600年、天下分け目の戦いと言われた関ヶ原の合戦は相討ちに終わった。
東西軍ともに頭首を失い、国を治めるものがいなくなった日本は混乱に陥る。
そんな中、西軍から「今こそ首都をこちらに戻し、古き良き日本を取り戻すべき」という声が上がる。
亡き頭首・家康公の意志を背負った東軍がこれに黙っているわけがなく、「それではこの国はいつまで経っても遅れたままだ。首都は東に置くべき」と反論。
結果、日本大陸は東西分断。
美濃と近江の間に関所を置き、許可なく国境を超えることを禁じた。
1605年、再び日本を1つにするため「大和武蔵再合併条約」が立案される。
しかしここでも首都を巡り論争、条約はすぐに撤廃された。
言葉では埒が明かないと人々は遂に武器を持つ。
勝てば栄光、負ければ隷属
全ては国への忠誠のために
西の櫻、大和皇國
東の菊、武蔵帝国
首都を巡った「櫻菊戦争」が勃発した。
時は経ち17××年
この国では、正義のための内戦が今も続いている。
荒ぶるる 大地断ちたる 日の本の
行先見えぬ 兵の足音
(作者不明)