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阿斗様に思うこと

作者: 結城明日嘩

歴史で語られる事の裏側を自分なりに思索するのは楽しいですよね。

 劉公嗣。

 幼名を阿斗といい、アホの語源ともウワサされるような人物。

 さしたる功もなく、善政をしくでもなく、父が築いた蜀漢を一代で潰した、無能な皇帝として名を残している。


 しかし、その在位は40年にも及び、中国の歴史の中でもかなりの長さを誇る。


 三国時代が二世の世代に入り、魏の曹丕、呉の孫権と比するとあまりに影が薄い。

 ただ蜀では大きな武力蜂起は記されていない。


 姜維の度重なる北伐による疲弊、宦官黄皓の跋扈など内政の不安を感じさせる記述はあるものの、それが内乱に発展することはなかった。


 乱世で平凡な治世。

 治世の能臣、乱世の奸雄とは、父の宿敵であった曹操を表した言葉ですが、乱世での凡帝。

 ただし在位は40年以上。

 更には蜀が滅びた際には、配下の50ばかりの家臣が、魏の貴族として寓されている。

 これは有能な配下がそれだけいたという面も示しているだろう。


 司馬昭との逸話を見ても、自身を飾らず部下の有能さを示しているとも取れる。


 毒にも薬にもならず、飾りには丁度よいと利用されるだけの皇帝が、大きな内乱も起こされずに長きに渡って国を治める事はできたのだろうか。


 乱世という個の力がモノを言う時代に、部下を使って不満を逸し、それぞれの能力を活かして破綻のない治世を作った。

 そんな蜀漢二代皇帝が劉公嗣の本質ではないかと、解釈する今日この頃。

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