旅立つらしい
軽い能力のお披露目回です。まだまだほんの一部です。
自重しないチート大好きです(フラグ)。
早く女の子登場させたいです。
「ファイア」
手慣れた手つきで竜を丸焼きにしていく。
ファイアは下級魔法でも簡単で威力が低く、本来の用途はろうそくに火をつける焚き火をするときに用いれれる魔法だ。
持続させることは難しく、発火の魔法と言っても過言ではない。
もはや生活用魔法と言っても良い。
そんな魔法で丸焼き、しかも竜などと普通はありえない。
普通では無い青年、天仁は良い焼け加減になったと思いファイアを止める。
天仁は刀で手際よく切り分ける。
この刀はワイバーンが落としたものだ。
この世界ではA級の魔物が稀に武器や防具を落とす。S級ならばほぼ落とす。
体内にある核が絶命した時に変化すると言われている。
昔からの仕組みなので疑問に思うものもおらず、そういうものだと納得するしか無い。
ワイバーンが落としたのは大きな刀だ。
刃が片側しか無く、細長い。普通の刀に比べると刀身が長く、いわゆる野太刀だ。
もちろんS級の魔物が落としたものだけに性能がすごい。
”滅却ノ野太刀”
威力S
頑丈A
刀に炎を纏わせることができる
炎を放出することができる
属性
炎
固有能力
『滅却の業火』使用者の魔力を消費する。滅却の炎息吹を放つ
威力とは魔法攻撃用の武器ならば法力に、それ以外には筋力に補正がかかる。
頑丈は武器自体の耐久度だ。頑丈Cでもきちんと手入れすれば長く持つ。頑丈Aならば10~20年くらいならば手入れが必要無い。
ともに最低値はEだ。
属性付きの武器はA級以上かつ一部の魔物が落とすものしか存在しない。
固有能力持ちなどS級でないとありえない。
「竜の肉に飽きた」
ワイバーンを倒してから1週間の時がたっていた。
最初頃こそファイアの魔法で竜を炭に変えてしまっていたが、今では焼き加減を調節することまで可能だ。
『万能』のおかげで手加減の修行は半日かからなかった。大半のことは1時間やそこらで習得してしまう。
『天武』のおかげで野太刀を使いこなした(使用用途は調理だが)。その刀さばきはまるで40年も50年も剣の道に携わってきたかのような貫禄がある。
ちなみに調理された竜はA級だ。ワイバーンは細切れにしさらには吹き飛ばしたので野太刀以外何も残っていない。
竜の塔周辺に町や村は無く、魔物もいない。竜が大量に住んでいたのだ、魔物も逃げ出すだろう。
よって食べ物は竜の肉と周辺に生えている草しかない。
天仁は『古代の魔法図書館』で鑑定のスキルを見つけ、食べられる草を採っていた。
調味料が塩しか無い為、味付けは偏る。塩は海水を生み出す魔法から取り出した。
1週間もの間同じ味付けに同じ材料だ。飽きるのも当然だ。
「力のコントロールもうまくなったし」
もし天仁が野心あるものであれば、欲の強いものであればこの世界の未来は変わっていただろう。
「俺の力があればきっとギルドで稼げる!きっと豊かに暮らせる!」
小心者の天仁だった。
「町に行く前にこのステータスをどうにかしないとな・・・」
こんなもの見せられるわけがなかった。
(鑑定の上位魔法でステータスカードを見たらどうなんだろ)
ふと疑問に思った天仁は鑑定の上位魔法、というか古代魔法であるを発動させる。
古代魔法とははるか昔に使用されていた魔法で、現代の魔法に比べると圧倒的に高性能で威力もはるかに高い。
しかし使用できる魔力も高い。
この世界で使用できる人はかなり限られるし、何より資料が全然残っていない。
ほんの一部の古代魔法が一部の文献にあるだけなのだ。
天仁は『古代の魔法図書館』のおかげで使い放題なわけだが。
「古代魔法、真実の目」
真実の目は解析魔法の最上級だ。みたもののすべての情報を見ることができる、王級魔法である。
”テンジン” 男
筋力 2
強靭 2
法力 2
魔力 2
俊敏 2
属性
火、水、風、土、光、闇
固有能力
『古代の魔法図書館』好きな魔法を閲覧・発動できる。魔法の能力での検索等も可能
『天武』あらゆる武器を使いこなせる
『万能』たいていのことはすぐにこなせるようになる。物覚えがすごく良くなる
『上にたつもの』自分の眷属の能力を大幅に上昇させる。
隠し状態異常
【望まぬ忠誠】条件を満たすと主の命令に逆らえなくなる。現在主はトセグ・ドーフラン、条件は魔王討伐に設定されています
「うわぁ・・・」
魔王討伐後の勇者一行は脅威である。
たった1つのパーティでかなりの戦力を誇る。
さらには人々の英雄だ。勇者一行が所属する国は間違いなく実質のトップになれるだろう。
トセグは魔王討伐後に先手を打っていた。自国に所属してくれるとは限らないからだ。
魔王討伐後は良い手駒になる。【望まぬ忠誠】はコチア王国の切り札であった
王以外に知っているものはごく僅か。
おそらく召喚時か寝ている間にかけられたのだろう。
普通に見た時にバグって見える固有スキルは眷属がまだいない為だ。
普通は眷属ができてから、いろいろな条件を満たした一部のものが発現するのだが、なぜか発現していた。
「これ魔王討伐しても元の世界に帰れないだろうなぁ」
その通りだった。魔王を討伐しても元の世界には帰れない。
魔王を討伐したら元の世界に帰れるわけがなかった。
昔から存在する魔法陣を使用した召喚。
帰れるならば同じ魔法陣か別に存在する返還の魔法陣で帰れると考えるのが道理だろう。
「『古代の魔法図書館』発動。検索:隠し状態異常回復。条件:望まぬ忠誠無効」
『古代の魔法図書館』はこのように効果からの検索だけでなく条件も付け加えることができる。
この1週間でかなり使いこなしていた。
【検索結果:2件】
”ピンポイント・キュア”
上級魔法
どんな状態異常でも1つ指定することで治す
”病を知らぬ身体”
古代魔法
帝級魔法
すべての状態異常を治す
ピンポイント・キュアで十分だと思い、天仁は魔法を唱える。
「ピンポイント・キュア、望まぬ忠誠」
一瞬、天仁の体を淡い光が包む。
「たぶんソラたちにも付いているだろうだから今度直してあげないと」
そう言い、天仁は当初の予定を思い出す。
ステータスカードをどうにかすることだ。
「『古代の魔法図書館』発動。検索:ステータスカード偽造」
【検索結果:1件】
”偽物の本物”
古代魔法
帝級魔法
偽造魔法。大半のものを偽造でき、真実の目以外では見破れない
「いろいろと危険な魔法だなおい。なるべく使わないようにしよう」
真実の目を使えるものが、というより資料がこの世界にあるかすら怪しい。
この魔法だけで億万長者になれてしまう。
もしかしてと思い天仁は試してみることにした。
「偽物の本物、偽造ステータスカード発行」
天仁の目の前に2枚目のステータスカードが現れる。
”テンジン” 男
筋力 7
強靭 9
法力 9
魔力 9
俊敏 8
属性
火
固有能力
無し
「『古代の魔法図書館』さまさまだなぁ」
腕の立つ冒険者程度に作る。この年齢でこの実力でもかなりすごいのだが。
仕度して出ようと思い、仕度を始める。
夢の冒険者ライフに期待が膨らむ。
天仁の冒険者生活が始まる。
冒険者って響きがもう良いですよね。




