表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実では平凡でしたが異世界ではすごいらしい  作者: 小森 あよな
冒険者編
10/12

奴隷を買うらしい

書いてて気づいたのですが、大変な失態を犯してしまいました。


勇者一行女性陣のおっぱいについて記述していません。


大きいおっぱいか小さいおっぱいかすら書いていません。ゆゆしき事態です。

猛省しております。後におっぱいに関して物語で記述します。

ギルドの町、アルリヨン。そのやや町外れにある大きな家。


町外れと言ってもややだ。周りは森や林、というわけではなく建っている家が少ない。


お店やギルド等から遠いのであまり人気がない。


3階建てで1階にはトイレ、風呂、台所完備。そして大きなリビングがある。


2階は部屋が6部屋あり、ひとつひとつの部屋もそこらの宿の一室よりは広いだろう。


3階も2階と同じような作りになっている。


そしてなんと家具も生活用具もすべて揃っている。


値段にして白金貨5枚。かなりの豪邸だ。立地の悪さと値段が高いため買い手がつかないのでは、と言われていた。


しかしその屋敷を下見に来てその場で購入した若者が1週間前に現れた。


天仁だ。


担当した不動産屋は最初は冷やかしかと思ったが一応相手をしたところ即決で購入していった。


どこかの貴族かと考えた。驚いていた不動産屋を見て天仁は実はメオバの弟子なんですよ、と伝えた。


すると不動産屋はなるほど、あのお方の弟子ならばと納得していた。


メオバの弟子と知った途端態度がかなり変わった。元々悪いわけではなかった。普通の接客が最上級の接客に変わったのだ。


メオバの名は大きかった。






天仁は一人暮らしを1週間続けていた。『万能』を持っているお陰で掃除、洗濯、料理、と家事が万能になっていた。


1週間が経つ頃には料理の腕前が3つ星レストラン顔負けの腕になっていた。掃除、洗濯も一流メイドや執事にも負けない。


これはいくらなんでも成長が早すぎないかと思った天仁はステータスカードを確認した。すると『万能』のスキルが変化していた。




『究極の万能』たいていのことはすぐにこなせるようになる。物覚えがすごく良くなる。上達速度がかなり上がる




その道を何十年と歩み、極めるものを1週間で極めるとは何事かと天仁は思ったが気にしないことにした。


いい加減自分のデタラメさに慣れてきた。




天仁はまたとある問題にぶつかった。


人恋しい。


こんな大きな家で一人で住むのはさみしい。


町に行けば人に会えるしメオバもブルッカもいる。


しかし知り合いと呼べる人物がこの町にはその二人しかいなかった。メオバは忙しい身、ブルッカは冒険者なのでよく町からいなくなる。


天仁は奴隷を買おうと決意する。主な理由がしゃべり相手。こんな理由で奴隷を買う人など過去にいなかっただろう。


奴隷を買うために町へ向かった。




「どうせなら女の子が良い」


男なら当然の発想だろう。ここで男を買いあさったら間違いなく男色家と思われるだろう。


天仁は目についた奴隷の店に入る。この店は女の奴隷専門の店だ。


店構えも悪くなく、外から見える店内も綺麗にされていることが伺える。


中に入ると小太りの奴隷商人の男が現れた。


「今日はどんな娘をお探しで?」


商人がさっそく尋ねる。


「とりあえず可愛い子で」


天仁は迷いなく答える。可愛い女の子とおしゃべりしたい、当然の思いだった。


「それならば丁度今朝いいのが3人入りましたぜ。ただ値段が張りますが」


そういって商人は天仁を品定めする目で見る。明らかにそんな大金もっていないだろう、という目だ。


「予算はいくらでも大丈夫です。とりあえず、白金貨を10枚ほど持ってきましたが足りますか?」


「し、しろきんっ!?・・・・ごほんっ失礼しました。ではこちらです」


商人の態度が切り替わる。白金貨なぞ一般人はほとんど目にすることはない。どこかの貴族か実力ある冒険者なのだろうと考える。


不動産屋と似たような反応だった。


「うちの店は生娘しか取り扱っておりません。専用の魔法具で検査済です」


そんな魔法具あんのかよ、と天仁は心で突っ込みながら話を聞く。


説明を受けながら通路を進んでいく。


奴隷が閉じ込められているであろう部屋が通路沿いに並び、その一番奥に他の部屋とは少し作りが良さそうな部屋があり商人が鍵を開けると中に通される。


中には手足が鎖に繋がれ、薄汚れたローブを羽織っている、それぞれの表情をした少女が3人いた。


「左からミュレ、カイセ、ムールです」



ミュレと呼ばれた少女は背は155cmほどで髪が赤くショートヘアー。

肌が少し暗い。いわゆる褐色肌だ。といっても褐色の中では明るく、健康的に見える程度だ。

胸は大きすぎず、小さすぎず、美乳だ。

涙を浮かべ、悲壮感漂う表情でこちらを見ている。



カイセと呼ばれた少女は背が160cm強で髪が金髪のロングヘアー。

肌は健康的な良い肌色だ。

胸は大きい。爆乳では無く、巨乳だ。

殺意むき出しの、憎悪に満ちた表情でこちらを見ている。



ムールと呼ばれた少女は背が145cmほどで髪が暗い青のセミロング。

肌が少し白い。不健康的な白さでは無くきれいな白い肌だ。

胸はほとんど無い。貧乳だ。

すべて諦めた、生気の無い顔でこちらを見ている。



「一人金貨4枚です。3人まとめてなら金貨10におまけしますがいかがなさいます?」


「ください」


即答で答え、白金貨1枚を渡す。


「お釣りを用意しますので少々お待ちを」


そう言って商人は別の部屋に向かう。


目の前で買われていたことを確認していた少女たちはあぁ、本当に自分たちはこれから奴隷になってしまうのかと実感する。


少しすると釣りを持ってきた商人が戻ってくる。


釣りを渡すと商人が道具を取り出す。


「では奴隷契約を行います。こちらへ」


商人に言われ少女たちの前に立つ。


「奴隷契約、ミュレ、カイセ、ムール。主人をテンジンに設定」


そう言い、手に持っていたうちわのような魔法具を振る。すると天仁と少女3人に光が注ぐ。一瞬天仁と少女をつなぐような人が見え、消えた。


「これで契約は完了しました。必要無いと思いますが説明させて頂きます。奴隷たちは主人に攻撃をすることができません。また、強制命令とつぶやいたあとに命令しますと奴隷たちはその命令に一切逆らえません。それと奴隷たちはモノとして扱われる為何をしても構いません。奴隷契約解除するには手数料として金貨1枚頂きます。正直なところ殺したほうがいいので解除しに来る方は来たことがありません。何か質問はありますか?」


「大丈夫です」


「まいどあり。これからも当店をよろしくお願いします」


「ありがとうごさいました」


そう言い、天仁は奴隷の少女たちを連れ外へ出る。


(こんな格好で歩かせるのもなぁ・・・)


天仁はそう考えるが町で見かける奴隷と格好は大差ない。


(とりあえず家に連れて行こう。周りの目が気になる)


こんな美少女の奴隷を3人も買って連れているのだ。視線も少し集まる。


「それじゃ俺の家に連れて行くよ」


「はい・・・」


ミュレは悲しそうにつぶやく。


「フンッ」


カイセは反抗的だ。反抗と言ってもこれが精一杯なのだが。


「・・・はい」


相変わらずムールは無表情気味だった。





その日、少女たちに3度の驚きが待っていた。


最初の驚きは家に連れて行くと言われ着いたのは大きな屋敷だったことだ。


普通の人ではこんな屋敷は買えない。貴族かと思ったが家に入るとメイドも執事もいなかった。それどころか一人もいなかった。


広いリビングに通され、ここで待っててと言われた。すると天仁は奥に引っ込んでいった。


少女たちは言われた通りその場に立って待機していた。


しばらく待つと天仁が料理を運んできた。とてつもなく美味しそうだった。


あきらかにプロの仕事だった。自分たちもこんな料理を食べてみたかったと少女一同思った。


ぐー、とお腹がなってしまう。ミュレだ。ミュレは泣きそうな声でごめんなさいを繰り返していた。


天仁は気にしないで、と言いながら料理を並べていく。4人分だ。


「それじゃ座って」


天仁が言うと少女たちは迷いなくテーブルから離れ、部屋のスミの地面に座る。


少女たちは客人が来るのだろう、と思っていた。しかし違った。


「ちょちょちょちょっとどこに座ってんの!テーブに座って!」


天仁があわてて言うと少女たちが驚く。奴隷の飯は落としてしまった料理、と言っても過言では無いのだ。実際にそうやって”餌”をもらっている奴隷もかなり多い。


「し、しかしご主人様と同じ席につくわけには」


ミュレはずいぶんと謙っている。この反応が正しい。むしろカイセとムールは少しずれている。


「いーから、ほら椅子に座る。それで飯を食う。命令、いいね?」


2度めの衝撃だった。途中から少しそうかもしれないと思っていたが本当に自分たちの飯だとは思っていなかった。


それぞれ席に着き、料理を食べる。メニューはパンにシチューだ。


食べる前までは違う表情をしていたが口に含んだ瞬間3人とも同じ表情になった。


3度めの衝撃だ。今まで生きていた中で一番美味しいものだった。光悦とした表情になる。


それからは皆一心不乱に料理を平らげていく。





皆が食べ終わると天仁が食器を片付けていく。奴隷と主人の立ち位置が明らかに逆だった。


ムールは料理を食べて少し表情が和らいていた。元々表情に乏しいが完全に無表情というわけではない。


片付けながら天仁が少女たちに言う。


「お風呂入りたいでしょ?湧いてるから入っておいで」


これほどおおきな屋敷なのだから風呂があっても不思議ではないと少女たちは驚かなかった。


むしろとうとう来たか、といった感じだ。


女を奴隷として買った男が風呂に入れと言う。それはもうそういうことだろう。


少女たちは覚悟を決めるために風呂へ向かう。


一方天仁は


(やっべぇ3人ともかわいすぎて喋りかけるだけで照れる。あ、部屋用意しとかないと、3人も買う予定なかったから準備してない)


と、夜のことはまったく考えていなかった。俊敏2を活かせば風呂上がるまでに部屋の仕度終わるだろうと考えていた。


「やっべ、風呂あがりの着替え用意してない。急いで用意しないと!」


そう言いながら天仁の姿が消える。瞬間移動レベルの速度で町に向かった(着いた)天仁だった。

購入されたばかりの奴隷ってあまり喋らないイメージありますよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ