第15話 アマリヤさんち
シアン:システムメッセージは読んだか?
リリス:読んだよ
ロー :僕も
リリス:運営らしく、めちゃくちゃ簡潔だったね。本当に必要最低限って感じだった。
ロー :そうだ。でも、ギルドメンバーの方が有利になる何かがあるはずだ。
リリス:そっか。ギルドについてこのタイミングで触れてきたってことはその可能性が高いよね。
シアン:そうだな。ありそうなのは、ギルド拠点の確保とか、ギルド同士のPVPとかだろう。ただ、ギルド拠点の方だといささか早いような気もするな。
リリス:でも、あの運営だとやりかねないよね
ロー :その場合、負けイベントとかか。
シアン:確かにその可能性は十分ある。イベントの試運転とかプレイヤーのレベルアップとか、ギルド拠点の情報を集めさせるとかは運営がやりたそうなことだ。
リリス:じゃ、誰か誘う?
ロー :3人では無理だ。
リリス:そうだね。私、日葵ちゃん推薦!
ロー :僕からは先輩を
リリス:ああ。ローとかなり仲良しな先輩だよね? イラストレーターでめっちゃ絵が上手いし、NPCとか作れるんだったら、頼みたいなぁ。
シアン:ああ。俺からは2人推薦だ。1人はこの前会ったPKだな。年の割にテンションが高いからあまり好きじゃないが、プロゲーマーだ。役に立つだろう。もう1人はその人の弟だ。
リリス:今、招待したよ。
シアン:はっ? 全員か?
ベリル:そだよー。やっほー、鬼神様。年の割にテンション高いってどういう了見かな?
シアン:霞、次は許可を取ってからにするんだ。
リリス:あ、そうだね。ごめん。
ベリル:えー、めっちゃ良い子!
シアン:弟さんはどうされたんですか?
ベリル:うーんとね。弟は仕事。うん? 何々、今からでも呼んでこようか? にやり
リリス:私はシアンの妹です。兄がお世話になってます。
ロー :僕はローです。よろしくお願いします。
ベリル:よろしくねー。
リリス:そう言えば、私のこと知ってるんですか?
ベリル:うんうん。知ってるよ。この大魔お……じゃなかったの妹ちゃんがこんなにいい子だなんて知らなかったよ。シアン君。大事にするんだよ。
シアン:ほぼ言ってますし。分かってます。それで矢野と先輩は?
ファイラ:はい、矢野です。会長、テスト最終日前日に何してるんですか?
ベリル:お~。キャラ濃ゆ~。て言うか、シアン君って生徒会長なの? その学校、大丈夫?(割と真面目に)
ファイラ:なんとか大丈夫ですよ。私のことはファイラと読んでください。私は生産職なので、戦闘は無理ですけど、武器とかは材料さえあれば、任せてください。
ベリル:オケー。私はベリルね。ちなみに私は戦闘職だね。後衛前衛、両方いける口だけど、近接のほうが得意かな。
スト :こんにちは。ストです。俺が噂の先輩ですです。俺は前衛職です。よろしくですです。
ロー :よろしくっすね。それで、ギルドってもう今から作れるんすか?
シアン:インターネットで調べました。まず、ギルドを作るには、冒険者ギルドでギルドを登録する必要があります。そして、その手続きには金貨500枚が必要です。次にギルドに加入するには、フレンド登録の時に必要な自分のカードにギルド名を入力したら、そのギルドに知らせが届いてギルドマスターに承認されたら正式加入ということだそうです。
ファイラ:高いですね。
リリス:ギルマスどうしますか?
シアン:話し戻しますが、費用はひとまずここにいる5人で割ると、1人金貨100枚です。ただ払えないようであれば、全部俺がとりあえず払っときますよ。
ベリル:そうだね。私も金貨100枚はすぐには無理かな。余裕ありそうなら、任せていい?
シアン:いや、トンずらはなしですよ。
ベリル:わ、分かってるよ。
シアン:それでギルマスは誰にしますか? 俺はリリス推薦で。
リリス:私はシアンで。
ロー :僕はシアンと一緒っすね。
ベリル:私もシアン君と同じく。
ファイラ:私も会長と同じく。
スト :俺もですです。
シアン:では、ギルマスはリリスでギルド登録しておきます。各自、カードに入力してください。ただ、ギルマスからの承認はテスト終わってからなので、明日もしくは明後日になりますね。
ファイラ:会長しれッと何、自分だけテスト期間中にゲームしようとしてるんですか。
リリス:あ、もう行っちゃった感じですね。
ベリル:あーあ。ホント、シアン君って感じだね。




