第9話 **仕事に対する考え方について**
昨晩、メガネの奴がまた我輩「カテイ」に愚痴をこぼしてきた。「ねぇ、カテイちゃん、君は知ってるかい?人間に生まれるって、本当に大変なんだよ。ある人たちは、一日12時間も働かなきゃいけないんだ(週に6~7日)。それに、中には休みの日でも家に仕事を持ち帰らなきゃいけない人もいるんだ。特に今みたいに、情報のやり取りが1秒以内にできるデジタル時代になってからは、ほぼ全ての大人(ほとんど?)が、何かしらの形で仕事に対して責任を果たさなきゃいけない運命に縛られているように感じるよ…」
メガネの奴はさらに続けて、人間の目から見ると「猫」という生き物がいかに羨ましい存在かについて語り始めた。毎日が日曜日で、自由に食べ、遊び、寝ることができる。何かを成し遂げる必要もない。ネットワークビジネスで成功する必要も、株式市場で一攫千金を狙う必要も、ベストセラー小説を書いて世界的に有名になる必要もない。最近亡くなったフランスの大富豪デザイナーのペットだった「シュペット」という名のペルシャ猫は、彼から300億円以上の遺産を相続したらしい…。
さて、今日はこの機会を利用して「仕事とは何か?」について、猫の視点でお話ししようと思う。「仕事」に関するCAT101コースの内容を、我輩「カテイ」が専門家として教える。さぁ、しっかり聞いておけよ…おバカな人間ども!
我輩やこの地球上の全ての猫たちにとって(もしかしたら他の並行宇宙の惑星に住む猫たちも?)、我輩たちは「流れる水のように生きること=仕事」と考えている。この「仕事」を行う上で、基本的に目標を設定する必要はないんだ。もっと正確に言うと、「目標=歩く+食べる+座る+寝る+鳴く+抱っこされる+撫でられる+顎を掻かれる+いたずらされる…」といった具合に、見てごらん、ニャー~、ありとあらゆることが「目標」なんだ。これらの行為は、猫にとっては道であり、目標でもあり、最終的には、与える側と受け取る側の両方に最大の満足をもたらすべきものなんだ。ちょうど、ベストセラー(猫にはなぜ売れているのかわからないけど…)小説『シッダールタ』の中で、登場人物のシッダールタが、カーマスヴァミと最初に出会った時に、「人は、自分が持っているものを他者と交換することで生きている。それ以外は何もないんだ」と言ったように。
実際、これ以上の秘密なんて本当にないんだよ… 多くの人間が「仕事=生き地獄だ!」と感じるのは、たぶん大半の人間がまだ頭を使っていろんなことを考え続けているからじゃないか?利益と損失を考え、物事を部分的に捉えようとするからじゃないか?心を使って考えてみるのも悪くないんじゃないかな?我々は皆、人間であれ猫であれ、「使命=任務」を持ってこの世に生まれてきて、この世界に色彩を添えるために存在しているんだ。
実のところ、この話には「人間が正しい休息の仕方を知らないから、余計に疲れを感じるんじゃないか?」や「猫みたいにロープで遊ぶように仕事に取り組んでみたらどうだい?」といった細かい点もあるんだけど、この話をちゃんとメガネの奴に人間の言葉に翻訳してもらわないと、まだまだ多くの不幸な人間たちがこの簡単でシンプルな真実(猫族にとっては…)を理解できないだろう。でもまぁ、それはまた今度にしよう。というのも、我々猫族は、その瞬間の気分に従って何かをすることが多いからね…人間の「猫の奴隷」たちなら、この気持ちをよく理解しているだろう…ニャー~
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(ニャー~ また会おうね)
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(第10話に続く)