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69 隊への復帰

「皆さん、心配をおかけしました」


 私は今日から久しぶりに第一騎士団の仕事に復帰している。隊員のみんなは「大変だったね」「無事で良かった」「やっとミシェルちゃんのご飯を食べれる」等、みんな私が戻ってきたのを喜んでくれた。


「ミシェルちゃん……無事で良かった。倒れた君を見て俺も心臓止まりそうだったよ」


 ヘンリーさんが私の頭をポンポンと撫でながら、声をかけてくれた。


「ごめんなさい。それに、あの時は来て下さって本当にありがとうございました」


「可愛い後輩のピンチにはいつでも駆けつけるさ」


 そう言って「なんかあったらまた呼んで」とだけ言い残し、ヘンリーさんはみんなの中に消えて行った。


♢♢♢


「みんなに伝えたいことがある。私とミシェル嬢はこの度、正式に婚約した。三ヶ月間の婚約期間をもうけてから結婚する予定だ」


 デーヴィド様が隊員達みんなに報告をする。私は恥ずかしさと嬉しさで横でもじもじしてしまう。


「団長ーっ!婚約期間三ヶ月って短くないっすか?堪え性ないっすね」

「こんなに若い奥さん貰っていやらしい」

「なんて呼び合ってるんですか?」

「ミシェルちゃんを独り占めとかずるいーっ!」

「こんな怖い団長が旦那でいいの?」


 みんなから色々な野次が飛んでくる。


「お前ら……だ、ま、れ!」


 デーヴィド様が剣を抜くふりをすると、みんなが「怖ぇぇ!」と一瞬静かになった。その後にみんなから祝福の声が溢れてくる。


「嘘ですよ、おめでとうございます」

「団長、ミシェルちゃんお幸せに」

「こんな可愛い奥さん羨ましいです」

「ミシェルちゃん!可愛いー!天使ー!!」


 ヘンリーさんのことが……心配だったけれど、彼は笑って「よかったな、おめでとう」と拍手を送ってくれていた。


 みんなからお祝いされるのが、嬉しくてくすぐったい。彼とお互い目を見合わせてて笑い合う。今、私はすごく幸せだ。


♢♢♢


「お昼できましたよーっ」


 私の声かけに気が付き、休憩室に隊員達が雪崩れ込んでくる。


 サクサクのフライドチキン

 お野菜いっぱいのサラダ

 ふわふわ卵のスープ

 

「うわぁー……美味い。これこれ」

「ミシェルちゃんの食事、生き返る」


 私がいなかったのは一週間くらいなのに、みんなとても喜んでくれる。


「みなさん、大袈裟ですよ」


 私はあははと笑いながら給仕を続けた。



「相変わらずミシェルちゃんは鈍いよね」

「これは、団長のが苦労するかも」

「人妻になったら、違う魅力増しそうだし」


 隊員達のそんな声は、忙しい私の耳には入っていなかった。




「まぁ……団長はみんな大好きなミシェルちゃんを手に入れるんですから、彼女が他の男に無意識に向ける優しさに一生嫉妬して苦しめばいいんですよ」


「ははははは、ヘンリー珍しく不機嫌だな。まあ、お前が女落とせないなんて初めてだしな」


「でしょ?先輩慰めてくださいよ」


「おう、今日は朝まで飲もうぜ」


「そうしろ……団長にツケて高い酒から順に飲め。今回は俺が許す」


「ニコラ副団長!」


「おーっし!今日は飲み明かそう!!」



 私はみんなの楽しそうな声を聞き、なんか今日の休憩室は盛り上がってるみたいで良かったと思っていた。

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