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18 ヘンリーの告白③

 ヘンリーさんはひとしきり笑った後、はぁ……とひと息をついた。


「俺の今後の人生プランをミシェルちゃんが全部決めてくれるんだ」


「あ、いや例えばですよ!例えば!」


 熱弁していた自分がなんだか急に恥ずかしくなってきた。


「あはは、そのプランめっちゃ良いじゃん。俺、本当に色々諦め過ぎて卑屈になってたかも……見返すとか考えたことなかったし、出世とか自分には関係ないと決めつけてた。結婚もできるわけないって思ってたし」


「できますよ、貴方なら全部」


「あはは、ミシェルちゃん面白すぎる。勝手に第二団長のポジション狙えとか……大物の魔物数匹仕留めて来いとか……簡単に言うけど褒賞レベルの魔物とかかなり俺命懸けなんだけど」


 ヘンリーさんは、涙を流しながら笑っていたが、急にフッと真顔に変わった。


「ミシェルちゃん、本当にありがとうね。俺はさっきまで暗くてドロドロした世界で息もできず身動きも取れなかったのに……君と話しただけで、自分の未来が急に眩しくなって明るく輝き出した気がするよ」


 ヘンリーさんはフッと美しく微笑んだ。


「まるで君自身が、僕にとって治癒魔法(ヒール)みたいだ」


 私自身が治癒魔法(ヒール)のよう?彼の言葉にドキッとしてしまう。


 そして彼は私の手をぎゅっと握った。


「俺、今日から生まれ変わる。前向きに頑張るから見てて」


「はい、頑張ってください。貴方ならできますよ」


 その時急に握られていた手をグッと強く引かれて、抱きしめられる。


「なっ!ヘンリーさんっ!離してください」


「ごめん、少しだけこのままにさせて」


 涙声で震えるヘンリーさんを私は拒否することはできず、頭をよしよしと優しく撫でてあげる。


「……俺を肯定してくれありがとう」




 その後しばらくして、落ち着いたヘンリーさんはそっと体を離した。そして明るく軽いいつもの彼に戻った。


「俺、すぐに今の彼女達と全員キッパリ別れるから」


「全員と?その中に本当に好きな方はいらっしゃらないのですか」


「んー……みんな可愛くて好きだけど、愛していない」


 ああ、私が余計なことをいったばかりに沢山の御令嬢達がこの人に別れを告げられて泣かされるのかと思うと申し訳なく思った。


「ねえ、ミシェルちゃん。必ず出世して家建てるよ!だから俺と一緒に幸せに暮らすお嫁さんに君がなってくれない?」


「え?」


「俺は君を愛している」


 私はそのストレートな告白に顔が真っ赤になる。


「一人だけを深く愛した方がいいってミシェルちゃんがアドバイスしてくれたんだよ?俺は君に決めたから、君だけを愛することにするね」


「な……なぜ私なんですか?もっと素敵な女性がたくさんいるはずです」


「前から可愛いなとは思っていたけど、今日で確信した。俺の全てを変えたのはミシェルちゃんだから君がいいんだ。いや、君じゃなきゃだめだ」


 私はそんなことを言われて、胸がドキドキと高鳴り恥ずかしくて彼の目が見れない。これはいつもの彼の軽口ではないのだろうか?


 ヘンリーさんは私と団長は本当に婚約していないのかと再度確認し、していないと否定したら良かったと安堵した。俺は君に相応しい男になれるように頑張るから、一人の男として真剣に考えてくれと言われてしまい私は戸惑いを隠せなかった。

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