革命が報われたよ!
そして、地獄から5年目。地獄の学校を卒業し、次の進学校先で僕は大革命をすることにした。学校が変わるこのタイミングしかないと思ったから。もうそうでもしないと死んでしまうと思ったから。今までの僕を全てを変えてしまったのである。
まず、性別から変えた。もちろん、肉体的には不可能である。だけど、格好や行動、主語なら変えることが出来る。この頃から僕の主語は私から僕に変わった。俺でも良かったんだけど、流石にそこまで出来なかった。女を捨て切れなかったから、うん流石に。服装も出来る限り男の子っぽいものを選んだ。僕らの学校は制服なんてものはないのでそこらへんが自由だったのである。髪も隠すことにした。元々お尻まで髪があったんだけどそれは流石に切りたくなかったから。帽子に髪を突っ込んでキャップ帽子をかぶることにした。行動は…まあ、努力はしたけど限界があった様で最終的に周りからは女の子っぽい男の子といった感じで定着したと勝手に思っている、うん。
後、出来る限り人間である様に努めることにした。要は力を奪うという行為自体を封印した。まあ、皆んなが見えない所やアカネさんの前では別だったけど基本は全部封印。アカネさんには男装している旨を全部伝えておいた。流石に、大革命するといっても彼女を捨てることは出来なかったから。ただ、彼女は僕に関わっていたのに取り分け虐めを受けていなかった。まあ、僕とは違って化け物の力を持っていなかったからだと思っている。
勿論、それに伴い学力が低下したかと言えばそんなことはない。元々ありとあらゆる奴から虐められ過ぎていたため、勉強が唯一のストレス発散になっていたのである。運動神経はボロボロだったけど、学力は上位に食い込み続けた。
そして、更に化け物じゃない様に振る舞い続けた結果、男子の友が出来た。残念ながら、読書好きで勉強好きな僕は休み時間も読書や勉強ばっかりだったので友達など殆ど出来るわけなかったんだけど、それでも、コウヘイ君と仲良くなったのである。
コウヘイ君は熱心に僕のところに来て色々聞いて来た。とりわけ、僕に聞けば授業の宿題等を早く片付けれると思っているみたいで一緒に宿題やテスト勉強を行うことも多くなった。
虐め問題についても学校が変わったことと女子としての僕がこの世から死んだお陰で一切なくなった。本当に唯の負け犬かもしれないけど僕がこの世から消えるという革命を起こしたので本当に虐めが消え去ったのである。なんと、あの本が言っていたことが正しかった。そして僕は、僕を殺したこの世を一生恨むと決めた。特別な存在を特別に扱えとが言わない。だけど、それを害虫の様に扱い、それがさも常識であるかの様なこの世を一生恨む。そして、その世を作った人間達を恨む。そう決めたのである。
そして、そんな生活を1年半ぐらい続けていた時、事件が起きた。いつもの様に学校に嫌々行って、下校途中…急に襲撃されたのである!後方からの急な魔法攻撃。直で食らった僕は吹っ飛んだ!その後はあまり覚えていない。がむしゃらに逃げて逃げまくった。後ろから声が聞こえるけど、その声の一部は僕の知っている声だったけどそんなの関係ない!次々に石みたいな投石系から様々な魔法が飛んでくるのである!逃げなくては死ぬ、殺される!
偶に、相手の襲撃が掠ったりもした。でも止まれない。逃げるしかない。そして、裏山に逃げ込んだ。流石に巻いたかと思った。そして…、今…僕はうつ伏せで倒れている。体はもう動かない。辛うじて頭だけ前を見ると4人の人間が数メートル先に立っている。