年下の女の先輩と自分
私が社会人2年目の時の話。
今は全く別のセクションで、時々ラインで連絡するぐらいですが、やたらインパクトがあった年下の女の先輩とのコメディエッセイです。
::メイン登場人物::
自分:作者であるギヤナ。
先輩:1年先輩だけど、採用区分の関係で年下、仕事は出来る、肉食系女子。
※私は後輩ですが、年上のため「ギヤナさん」とさん付けします。
※原則対話形式で進行します。
※全4話構成
第1話:男して厳重に抗議をする!!
先輩「そういえばさ、面白い話があるんだけどさ」
自分「ほほう、なんです?」
先輩「ほら、A男さんっているじゃない?」
自分「いますね」
先輩「あの人って、別の課のB子さんのことが好きなんだよ」
自分「へー、初めて知りました」
先輩「んでね、A男さんって、B子さんへのアプローチをするためにね、何をしたと思う?(ニヤリ)」
自分「(また性格悪い顔して……)その感じですと、サプライズとかですか?」
先輩「そのとおり! なんとB子さんの誕生日に、花束を持ちながらフォーマルな格好で出社してきたんだよ!」
自分「おお!!!(パチパチ)」
先輩「そして、出社してきたB子さんに花束を渡しながら「お誕生日おめでとうございます!」といって花束を手渡したんだよ、ちょっとした話題になったんだよね」
自分「いいですな!! キザでも恥ずかしがらずそれを堂々とする!! カッコいいと思いますよ!!」
先輩「私も更衣室でB子先輩が花束を持って出社した時はびっくりしたモノだよ」
自分「それで! B子さんは貰った花束をどうしたんです!?(ワクワク)」
先輩「ん? いらないや、って言って、放置されていた長靴にぶっ刺してそのままどっかいった」
自分「!!!???」
自分「ひどい!! ひどすぎる!!! 俺は男として!! 厳重に!! 抗議をする!!」
先輩「だってしょうがないじゃん!! いきなり花束もらってどうしろと!?」
自分「どうしろって! 花瓶を買って! 部屋に飾ればいいじゃないですか!!」
先輩「えーーーーーーーーー、そこまでしなきゃダメなの?」
自分「駄目でしょうよ!! 何言ってんの!?」
先輩「いやだってさ、仮に自分がって考えた時にさ、確かに貰って困るんだよね、持って帰るのも恥ずかしいし、かさばるし、花瓶買うのもったいないし」
自分「……先輩、私が入社したての時、こんな感じで雑談した時、花束貰ったら女って嬉しいんですかって俺の質問に対して「嬉しいよ!」って言ったじゃないですか」
先輩「そうだったっけ?」
自分「そうだったんです、念のため聞きますが、花束のオチってA男さんは」
先輩「それは流石に、気の毒かなぁって」
自分「それが正解かと、ってもう、女って奴は男のこう、浪漫をこう、考えるとか」
先輩「面倒くさい、だからギヤナさんもキザも良いけど、そこらへんちゃんと考えないとね(ケタケタ)」
自分「…………じゃあ先輩は花束貰ったことあるんですか?」
先輩「ないけどなに?」
自分「いえ、特に意味はない、ですよ(ビクビク)」
第2話:知られざる女子更衣室の世界
先輩「あのさ、男同士の先輩後輩の関係ってどんな感じなの?」
自分「いい人たちですよ、時々理不尽ですけど、先輩ぶらないし、面倒見もいいし、私も後輩にはそう接するようにしていますね」
先輩「いいね~、あ、それで思い出したんだけど、女子更衣室の世界とか聞きたい?」
自分「詳しく」
先輩「ほら、C子先輩いるでしょ?」
自分「いますね」
先輩「ギヤナさんから見てどんな感じ?」
自分「私は直接話したことが無いんで分からないですけど、男から人気ありますよね、人当たりがよくて~とか、可愛いとか聞きますよ」
先輩「(ニヤリ)」
自分「(また性格悪い顔して)な、なんですか」
先輩「私が新入社員の時の話なんだけどね、仕事が終わって更衣室で着替えていたのさ」
自分「ふむふむ」
先輩「そしたらさ、C子先輩が突然「新入社員集まれええぇぇ!!」って号令かけたんだよ」
自分「…………は?」
先輩「それでね、窓際を指でつーってやって、一言」
先輩「ホコリ」
自分「えええーーー!!!???」
先輩「まじで怖かった(ブルブル)」
自分「(この先輩から怖いとか出るのか)そ、それでどうしたんですか!?」
先輩「そりゃ同期総出で大掃除だよ!! 当たり前でしょ!!」
自分「当たり前なの!?」
先輩「逆らうなんて選択肢あるわけないでしょ!!」
自分「ないの!? なんで!?」
先輩「ギヤナさん、女ってね、流れってのがあって、それに逆らうというのはとても恐ろしいことなの、私だって同じ、だから従うのが一番なんだよ」
自分「」←絶句
先輩「んでさ、ギヤナさんの後輩のF子さんさ、私とかギヤナさんに対して名前の後に「先輩」って付けるでしょ?」
自分「そ、そういえば、って、それって」
先輩「そうだよ、それが女子更衣室の世界なんだよ(ニヤリ)」
((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル
――別の日・男の先輩達と
D男「そういえば、後輩の女子社員って、俺達に対して先輩って付けるよな、あれってなんでだろうな?」
E男「学生時代のノリなんじゃないですかね、でも女の後輩から「先輩~」っていい響きですよね(ぽわわ~ん)」
D男「ああ、わかるわ~、タオルとか差し出されるとか(ぽわわ~ん)」
E男「分かります!」
自分「…………」
第3話:もう分からへんよ!
――会社内の休憩スペースにて、後輩の女子社員F子との雑談中のこと
F子「先輩! 聞いてくださいよ~」
自分「どしたの?」
F子「出勤途中のことなんですけどね」
自分「ふんふん」
F子「痴漢にあっちゃったんですよ!(笑顔)」
自分「…………え゛?」
F子「満員電車での話だったんですけどね、ドア付近に立っていたらお尻のあたりがもぞもぞして「あ~、触ってんなぁ~」とか思って、全くもう!(笑顔)」
自分「そ、そうなんだ、だ、だ、大丈夫?(心配)」
F子「嫌だなぁ~、それぐらいでへこたれません、思いっきり睨んでやりましたけどね~」
自分「そ、それなら、ま、まったく! 痴漢なんてね! 最低だよね!」
F子「本当にしょうがないですよね~(笑顔)」
自分「ほ、ほんとだよね~」
自分「…………」
自分(こんな笑顔だけど、多分強がっているんだろうな、内心は怯えているだろう、痴漢ってトラウマになって電車に乗れなくなるとか、男性恐怖症になるとか聞いたし)
――休憩終了後・先輩と
自分「てなことがありましてですね、その、痴漢に遭うって、結構な事じゃないですか、こういう時って、どう反応したらいいか分からなくて、どうすればいいですかね?」
先輩「…………」
自分「な、なんですか?」
先輩「じーー」
自分「だから、なんですか?」
先輩「ふーん(真顔)」
自分「なになに! その顔怖い!!」
先輩「怖い?(怒)」
自分「だって思わせぶりな感じなんだからしょうがないでしょうよ!」
先輩「まあいいや、というかね、違うよ、F子さんの話はね、そうじゃないんだよ、ピントがずれてんの」
自分「ピント?」
先輩「痴漢云々は関係は、まああるような無いような、かなぁ?」
自分「あの、言っている意味がよく分からないんですけど」
先輩「だからね……」
先輩「F子さんはね、その話をしてね、ギヤナさんに自分が痴漢されている姿を想像させているんだよ」
自分「……………………は?」
先輩「だから想像させてんの」
自分「あの、言っている意味がよく分からないんですけど(2回目)」
先輩「だから、自分がエロいことされているってことだよ」
自分「な、な、なんで、そんなこと? それを色々な男にしてるってことですよね? そんな事してどうするんです?」
先輩「色々な男じゃなくて、ギヤナさん、F子さんと仲いいでしょ?」
自分「まあ、確かに」
先輩「気に入られてんだよ」
自分「きき、気に入られてるって、意味が分からない、だって」
自分「あの子彼氏いるじゃないですか!?(イケメンの彼氏有)」
先輩「知ってるよ」
自分「知ってるよって、俺にそんなことをしてどうするんですか、俺イケメンじゃないのに(泣)」
先輩「女はそういうことすんの、わかりなさい」
自分「分かれませんよ! もーーやだ!! 女怖い!!」
最終話 男の浪漫の向こう側へ
追加登場人物
D男:3人の中では一番の先輩
E男:先輩の彼氏
※3人とも当時はギャンブルをしておりました。(今は全員止めている)
――某県某所居酒屋・2時間ぐらい経過した辺り
D男「さて、と、そろそろ(パチンコに)行こうか」
自分「お供します(敬礼)」
E男「えーっと、そのー、あのー(渋い顔)」
D男「分かってる、アイツが厳しんだろ?」
E男「そうなんですよ~、ギャンブルは絶対にするなって言われているんですよ(泣)」
D男「だから布石はちゃんと打ったんだよ」
E男「え?」
D男「上手な嘘のつき方は真実に混ぜることである、実はこれが間違いだってのは分かるな?」
E男「はい、何回か同じ質問をしてしまうと逆に嘘が浮き彫りになるんですよね」
D男「だからだよ、今回俺達と飲みに行くのはアイツは知っているんだろ? その時にお前はアイツになんて言った?」
E男「ああ! なるほど! 飲みに行くとだけ! 嘘はついていない!」
D男「そう、最も上手な嘘とは嘘をつかないことだ、だから黙っていたんだよ、それにプラス保険を打つ、ギヤナ、分かってるな?」
自分「分かっております、先輩の女の勘でバレた時に「嫌がっているのを無理矢理連れて行った」との弁を使えばいいんですね」
D男「そこまで分かっているのならいい、これでアイツはこう言う」
――「そうなの!? じゃあ彼氏は被害者じゃん! 何してくれてんの!?」
D男「こんなところか、俺達がアイツにどう思われるのは問題ないが、彼氏としては問題だからな」
自分「完璧」
D男「じゃあ行くか! まあいうてもバレないと思うけどな!!」
E男「ですよね! 自分からバラすわけないし!」
自分「嘘はついていないわけですから!」
「「「HAHAHA!!」」」
――数日後
先輩「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!」
自分(バレてる!)
自分(もうなんやのん!! 早すぎだよ!! なんでなん!! これアカンやつやでぇ!! さて、となれば、適当に理由つけて外回りを)
先輩「ギヤナさんさ」
自分「(ああもう!)な、なんでしょう?」
先輩「ちょっと来て、話がある」
――人気のない場所
先輩「…………」
自分「…………(ビクビク)」
先輩「あのさぁ」
自分「はい」
先輩「…………行った?」
自分「…………………………………………行きました」
先輩「聞いてない? ギャンブル禁止したって」
自分「聞いています、でもちょっと待ってください! これには訳があるんです!」
先輩「…………」
自分「(漢気発動!)実はE男先輩は凄く嫌がっていて! それを私とD男先輩と無理矢理連れて行ったんです! だから悪いのは私達なんです!」←頭を下げる
先輩「…………」
自分(よし、これで後は先輩の罵詈雑言に耐えれば計画通り! さあ来いや!)
先輩「…………」
自分(あれ来ない?)←頭を上げる
先輩「(真顔)」
自分(え? なにその顔?)
先輩「あのさぁ」
自分「は、はい」
先輩「実はギヤナさんの前にD男先輩にもさ、同じこと聞いたんだよね」
自分「そ、それが?」
先輩「それがね、一言一句、ギヤナさんと一緒のこと言ったんだよね」
自分「…………」
自分(ん? ちょっと待ってよ、先輩からすれば、無理矢理連れて行こうがノリノリで行こうが結果は同じってことで、ってことはまさか、今の質問って、口裏を合わせたかどうかの確認をした、つまり行ったことを知っていて俺に会えて聞いた意図は、つまり……)
自分(ノリノリで行ったかどうか確かめったってこと!?)
自分(なんてこったい! カマかけられてまんまとハマったってことなん!? これはまずい! 先輩の目が俺が新入社員時代に相談を怠ったばっかりにミスして迷惑かけた時の絶対零度の目をしている!!)
自分「先輩!」
先輩「なに?」
自分「E男先輩は、先輩のことを愛していると思います!」
先輩「は?」
自分「確かに約束を破ってギャンブルに興じた! これはE男先輩が悪い! 先輩が怒るのも当たり前かと思います!」
先輩「……で?」
自分「突っ込んだ質問をします、E男先輩は浮気や風俗に行ったことはあるのですか?」
先輩「…………まあ、それは疑ったことないかな」
自分「ほらー! それは先輩を愛しているからです! でも男の飲む打つ買うはステータス! それは理解されていると思います! しかし! 先輩を愛しているからこその「買う」をしない、だけども「打つ」は約束を破っても、それは裏切りではないと思うんです!!(熱弁)」
先輩「…………」
自分「…………」
先輩「だから何なんだよ!!」
――なんとか凌いだ(?)直後
D男「お、おい! ギヤナさ、お前アイツからパチンコのこと聞かれた!?(焦)」
自分「聞かれました(遠い目)」
D男「ちゃんと俺達が無理矢理連れて行ったって言ったんだろうな?」
自分「そ、それが、その件についてなんですが……」
――事情説明中
D男「あーー!! 確かに口裏合わせたって思うなこれ! ノリノリなのバレてる! どど、どうしよう! まま、まさか、このまま別れるとかないよな?」
自分「そ、それは無い感じでした」
D男「そうか、それならいいんだが……」
自分「…………」
D男「…………」
自分「なんでバレたんですかね?」
D男「それだよな、なんでだろうな」
――後日・何とか許してもらえた様子
自分「あの、先輩」
先輩「なに?」
自分「パチンコのこと、どうやってバレたんですか?」
先輩「……ああ、デートで来た時に「凄いやましい顔をした」って顔しながら来てさ、なんだろうなって思ったら、そういえばD男先輩とギヤナさんと遊ぶとか言っていたな、って思って、聞いたんだよね「行った?」って」
自分「聞いたって、それに正直に答えたんですか?」
先輩「ううん、こんな感じ」
――「べべ、べつにいってねーーし!!」
自分「…………」
先輩「しかしさ、本当にさ、男ってさ」
先輩「どうして嘘をつくのがこんなにも下手なの?」
自分「……下手ですか?」
先輩「下手だねぇ」
自分「多分E男先輩は「絶対にバレてない」って思っていると思いますが」
先輩「ははっ」
――後日、E男先輩に同じ質問をした時の言葉
E男「それが不思議なんだよ! 普通の顔をしていたはずなのにさ! なんか初対面で見抜かれていたみたいなんだよ! 絶対にバレないと思ったのにさ! 何でバレたのかわかんねぇよ!!」
:おしまい: