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9016列車 ミク廃万歳

 道の駅にしおこっぺ花夢を出て、名寄方面へと歩みを進める。峠道に踏みいると道の量枠に綺麗な紅葉を見ることが出来る。しかし、その風景の中に銀色の大きいバリケードを見ると、この辺りを除雪を諦める場所だと言うことを嫌でも実感させられる。

(こんなところで立ち往生はしたくないな・・・。)

というよりも、今走っている道路も興部から名寄に抜けるための最短ルートの筈だが・・・。

道の駅にしおこっぺ花夢→道の駅もち米の里☆なよろ

 名寄市内に入る前に、進行方向を士別方面に変える。これじゃあ、キマロキ編成も見えることはないなぁ・・・。ああ、キマロキ編成って言うのは昔運行されていた除雪列車のこと。機関車、マックレー車、ロータリー車、機関車の頭文字を取って「キマロキ」編成と呼ばれている。マックレー車とロータリー車の仕事はマックレー車で線路脇の行きをかき込み、ロータリー車でかき込んだ行きを遠くへ飛ばすということをする。

 少し南下すると鉄道線が見えてくる。あれは道北につながる唯一の鉄路宗谷本線(そうやほんせん)である。

「もうすぐ駅が見えてくると思うよ。」

今治(いまばり)が言う。

 僕はその言葉に色々と察した。

「あれが駅だ。」

僕は走っているところから見える簡単な真っ平らな構造物を指さす。

「あれが駅。」

高槻(たかつき)が驚きの声を上げる。都会に住んでいる人間からしてみれば、あんなのが駅だとは想像もつきまい。駅は平たいホームだけがあり、駅舎は簡単な小屋が置かれているだけである。ほとんどの駅で見るような自動改札機なんてものは当然無い。

「そうあれが駅。」

「あれが駅。」

「あれが駅。」

こんなやりとりをする。

 途中、稚内行きの特急「宗谷(そうや)」ともすれ違い、僕たちは道の駅もち米の里☆なよろに到着。ここで少し時間を潰す。今治(いまばり)はカントリーサインを購入している間に、僕と高槻(たかつき)は店内を少し見て回る。

 和菓子が売ってるなぁ。大福とか美味しそう・・・。

道の駅もち米の里☆なよろ→道の駅絵本の里けんぶち

 国道40号線を南下するとやはり車の数が多い。中には大型トラックのす形も見える。やはり道北から道央旭川へ抜ける最重要ルートであるというのが車の数からしても分かる。国道40号に平行して道央道が走るようになるとまもなく道の駅絵本の里けんぶちに到着。今治(いまばり)はここでもカントリーサインを購入・・・。ついでに北海道の地図も勝手ここを出る。

道の駅絵本の里けんぶち→道の駅森と湖の里ほろかない

 道の駅絵本の里けんぶちから道道984号、道道293号をすすみ幌加内(ほろかない)町方面へと歩みを進める。剣淵の市街を抜けてY字路を左へと取り、時速70キロ以上で車を飛ばす。郵便局が右に見えて少し先に進んだときだ。

「あっ・・・。」

僕の目にある橋の看板が見えた。それは今治(いまばり)もすぐに分かったようで。

「見つけてしまった。どうする止まる。」

と聞いてみた。

「止まろう、止まろう。写真撮る。」

それは即決だった。その橋の名は「初音橋」・・・。


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