9011列車 カツゲンからつながる活源
「・・・。」
助手席のインパネの前にミクのぬいぐるみが3体置かれる。
「今治のバックの中にはこれが入っていたのか。」
「まぁね。もっと大きいのまで入ってるぞ。」
完全にミク廃街道を進んでいるなぁ・・・。
僕も準備するかぁ・・・。僕はスマホのGPSスピードメーターアプリを起動する。これで大体道を走ったとおりにタイムラインを組むこと出来る。まぁ、それ以外に特別な効果は無いけどね。
新千歳空港→野幌SA
新千歳空港の脇を通り過ぎ、道央道へと入る。札幌まで道なりに進み、札幌からは旭川方面へと駒を進める。野幌サービスエリアで最初の休憩を取る。時間は12時05分くらいだ。野幌にあるセイコーマートでホットシェフとソフトカツゲンを買う。北海道に来たらどんな食べ物よりもまず先にセイコーマートに行かなきゃな。
野幌SA→砂川SA
小さいソフトカツゲンを補給して、運転は高槻に代わり道央道を下る。
「・・・。」
どこまでも一直線に続く道の先に目をやる。
「北海道って本当にこういう場所だよなぁ・・・。」
高槻がボソッとつぶやく。まだ、車通りのある高速道路だから良いものを・・・。
野幌サービスエリアをでてから、40分程度達、砂川サービスエリアに到着する。最初にカーナビで設定した目的地に到着したことから、「目的地に到着しました。案内を終了します。」と機械音声が流れる。砂川サービスエリアには道の駅がある。道央道下り線のサービスエリアからは少々離れることになるが、そちらの方が設備はしっかりしている。
「はい、お疲れ様。」
「ふぅ・・・。」
そう声をかける。
「次は永島か。」
「ああ・・・。」
僕は車のキーを受け取った。
砂川サービスエリアでは30分の時間がある。また道央道を法廷100キロよりも少しオーバーするスピードで走ってきたことから、少々定刻よりも早い到着となっている。13時30分の出発だし、問題はなさそうだ。
「お昼ご飯食べよう。」
今治はそう言ったけど、僕は野幌で狩った者が少々お腹に来ている。ホットシェフとカツゲンだけだから、お昼ご飯らしいお昼ご飯じゃなかったんだがなぁ・・・。だが、今は何もお腹に入る気がしない。二人がご飯食べている間暇になるなぁ・・・。
「おっ・・・。」
建物の中に入るとWi-Fiがあることに目が行く。
「つなげてみるか。」
スマホのWi-Fi機能をオンにしてみるとちゃんとアンテナが立つ。やることはツイッターぐらいだから問題ないか。
飲む前に写真に撮ったソフトカツゲンの写真を「濃いヤクルトみたいな味」と書いてツイートする。するとフォロワーから「いいね」がやって来る。
「んっ。」
「今日はどちらに泊まる予定ですか。」
とリプライが来る。それに「西興部らしいです。」と返すと「遠すぎぃ笑笑。」と帰ってきた。
「この人北海道に住んでたんだな。」
このやりとりをした人は日本全国の鉄道をほぼ制覇している乗り鉄らしいが、北海道に住んでるとは正直思っていなかったなぁ。いや、気づけるタイミングはいくらでもあったけど・・・。胆振東部地震の時とか・・・。
「・・・発見ってあるもんだなぁ・・・。」
砂川のフリーWi-Fiに浸って、ツイッターをしているとあっという間に30分くらい時間がたっている。
「そろそろ行こうか。」
今治がそう声をかけたとき時間は13時30分になっていた。