第6話(城の結界問題は解決した)
こうしてミカの手により残った破片をすべてそろえた状態で、城の守りに使う魔道具が、城の魔法使いに手渡される。
ここからでは声が聞き取れない場所に移動して(但し、聞こうと思えば俺は特殊能力で聞くことができたが、今回は魔法に詳しい人もいることもあり心証が悪くなるのも嫌なのでやめておいた)、そこで何やら話し合ったり様子を見たりしているらしかった。
どれくらいで確認作業が終わるのだろうと俺が様子を見ていると、それから約数十分後、目の前に俺が好きだったアニメキャラクターの似ても似つかない顔を地面に描きつづけるという暇を持て余す時間がようやく終わった。
どうやら本物らしいと確認が取れたらしい。
後はうまく起動できるかを設置してみて様子を見ることになるそうだ。
この時もう一度、起動に何か問題があるなら修正をするし、サービスで強化もするぞと付け加えておくと、
「……どうしてそれほどまで“親切”にしてくれるのですか?」
と、ミカの父である王冠をかぶった王様が俺に言ってきたので俺は、
「暇だったし、何となくだ」
「え?」
「その時の気分か。とりあえず俺が調子に乗った」
「……」
そう返した。
実際に俺にとって特に意味はない。
この程度ならば造作のないことだからだ。
本当は色々あって、ミカがその……俺の“活躍”を知っていた事が少しうれしかった、というのも俺の根底にあるのかもしれない。
だから、俺は“調子に乗った”。
自覚もあるし、ほんの少し気分がよくなったから、というのもあるのかもしれない。
……初めは面倒なことに巻き込まれそうになったと俺は思ったが、これで当初の問題は解決したのだからこれ以上、厄介ごとにかかわらずに済むだろうと俺は思ったのだ。
だったら少しくらいはいいかという気持ちにもなる。
それに、ミカの立場上、免罪だったとはいえこのような状況になって、しかも自分の侍従がそれに関わっているといった理由からもここには戻りづらいだろう。
だが結果として結界が強化される事態になれば、ミカも戻りやすいかもしれない。
そう思っていると、今の話で納得? して貰えたらしく、今度は設置してみて様子を見ると言われたので俺はまた待つことに。
またも謎のキャラクターの絵が地面に描かれて、ミカに、
「さっきから謎の植物の絵がかかれている気がするけれど、これは何?」
「……人の顔だ」
「え! 異世界の人ってこんな顔をしているの?」
「……今のミカたちと同じような顔と姿をしています」
そう俺が返すと、ミカは沈黙した。
同時に誰かが戻ってきて、上手くいきました! と話しているのが聞こえる。
そして強化をして欲しいと俺に再び渡してきたのでそれを受け取り、魔道具の強化と性能向上の魔法をかける。
多分これで当面は大丈夫だろうと思いつつ渡すと、再びそれらを持って俺たちの場所から離れた所で話を魔法使いたちがし始める。
おお~、といった声が聞こえるが、何を話しているのかは聞こえない。
そしてそれらを設置しに行くと聞いて、再び地面に落書きを始めた俺。
やがて再び王様が誰かから報告を聞いて、
「う、うむ、結界も強化されてた。助かった」
「そうですか、よかった。これで、ミカも城に帰れるな」
そう俺がミカに言うとそこでミカは一瞬黙ってから俺に、
「いえ、まだ城には帰れないわ。だって、リクにはここまでお世話になったのだもの」
そう返してきたのだった。
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