第54話(見つかった)
気づかれていないが故に気づかれてしまった俺達。
まさかこんな事になろうとは、油断している所を攻撃したかったのにと俺が思っているとそこで、
「人間か。しかもこんな方にまでやってこれる……しかも、あの娘たちもいるのか」
そう、角が2本頭に生えた魔族が言う、
肌は緑色の筋肉ムキムキマッチョな人物で、他の二人も猫のような魔物以外は筋肉ムキムキである。
俺、今回の件が終わったら、スローライフをしながら筋肉を鍛えるんだ。
そんなことを考えながら相手の出方をうかがっているとそこで別の魔族が、
「だが、そうだな。そこにいる娘たちを置いていったらそこにいる男とその後ろにいる男女、お前だけは見逃してやっても良いぞ?」
そこで、俺達を分断させるための言葉を彼らは言う。
だが確かに普通の冒険者ならば頷いてしまうかもしれない。
相手は恐ろしい魔族なのだ。
だが俺は、そんなつもりもなく……場合によっては戦おうと思っていたので、
「お断りだ」
「ほう、なかなか気がいのあるやつらだな。昨日ここに送って何処かでさぼっている奴らとは大違いだ」
そう言って魔族達が笑う。
だがそれを聞いて俺は、昨日倒したあの魔族達の事では? と思った。
まだ彼らはそのことに気づいていないらしい。
そう思いつつ俺は魔族に、
「いったい何が目的だ」
「いいのか? 知ったら、そこにいる娘たちを置いていっても逃げられなくなるぞ?」
魔族が俺達に向かってそう笑いながら話すも、すぐにそのうちの一人が、
「そこにいる娘たちを置いていっても皆殺しにするんですから、話してもいいんじゃないですか」
「そうですよ、死ぬ時間が話をする間だけ伸びて……その分、死への恐怖を与える時間が増えるわけですからね」
「それもそうですね」
といったように笑っている。
相変わらず、自身の力を過信しているなと、不愉快な気持ちになっているとそこで猫のような魔物が、
『あ、あいつらは危険です。現に我々に悟られないようこちらに来ていたではありませんか!』
「なに、ちょうど来たところだったのだろう。それに弱い人間などは無視のようなもの、気にすることなど何もない」
『油断は命取りのような気がしますが』
「それにここにきているのは我々だけではない。まだ何人も魔族がいる。いざとなれば彼らの力も借りれるぞ? ……もっともそんな必要はないと思うが」
『そうですか……ね』
そう猫のような魔物は呟いていたが、それ以上はいう気はないようだった。
だが今の情報からわかったことがある。
ここにはまだ何人もの魔族がいる。
全部で何人くらいいるのだろうか?
その話も聞きだしておかないとと思っているとそこで魔族の一人が、
「さて、これでお前たちを殺すことが決まったわけだが、どんな気持ちだ?」
「……俺達が負けるとは限らない」
そう本心から言い返すと魔族は俺たちの方を鼻で笑い、
「我々に勝てると思っているのか? やせ我慢をしていても……ああ、どうせすぐに死ぬか。ははははは」
「……それで、お前たちは、俺の仲間二人をどうする気なんだ?」
睨みつけながら俺は、一向に話を進めようとしない魔族にそう聞いたのだった。
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