第47話(触手生物)
こうして四本のうちにの一本を俺達は進むことになった。
大きな高い天井の石で作られた回廊……のように見える場所を進んでいく。
いったい何を思ってこんな大きな道を作ったのか? という気もしたが、こういった場所もその昔は人やら何やらが移動していたのかもしれない。
大きな荷物を搬入もしていたのだろうか?
そう考えると納得のできる広さだった。
それと同時に地面から所どころに、魔力を養分として魔石やらキノコやら草木やら、怪しい触手植物が生えている。
ちなみにこの植物は捕食して人間を食べるタイプのものではなく、獲物を捕まえて皮膚に触れて魔力を少量吸い取るタイプのものだった。
何故それを知っていたのかというと、以前勇者パーティにいたの時に、腕試しだのなんだの言って寄り道したダンジョンにて遭遇したことがあったからだ。
あの時は我がパーティの勇者様が、無様な様子をさらしていた記憶がある。
俺が目を離したすきの出来事だったとはいえ、他の仲間たちも……あれは、助けられると分かっていたのに、放置していたと思う。
男なのに触手に掴まれていたのだ。
基本的に女性の方が魔力を吸収出来る部位が多いらしく、女性と男性がいる場合、女性を狙う傾向があるそうだ。
といった以前の出来事と、今現在の出来事について俺は考えてみようと思う。
「や、やめなさいよ、ちょ、服の中に入って……やぁあああ」
「セ、セリア、どうして私を守ってくれないのですかぁああああ」
『だってその方が面白そうだし?』
といったように俺たちのパーティであるミカとセリアが大変なことになっていた。
ちなみにミシャはというと余裕のある仕草で風の魔法を使い、職種のような緑色の蔓を切り落としていた。
なかなか手練れの魔法使いであるらしい。
そう納得しているとそこで、
「リク、そろそろ助けてくれてもいいじゃない! って、やぁっ、そ、そこは……」
「ま、待ってくださ……スカートは、スカートはぁあああ」
といった事態に気が付いたらなっていたのと、助けを求められたのでそろそろ助けないとまずい、と俺は思いながら、ニヤニヤ状況を見守っているセリアをしり目に炎の魔法を使う。
この世界で覚えた魔法の一つ、“三つ子の炎”だ。
といっても、一つの魔法で三つほどの炎の球が生まれる魔法だ。
それを一気に五つ近く生み出して、それをレーニアとミカを掴んでいる蔓の部分に攻撃をする。
ぴぎゃあああ
そんな声をあげて触手生物は逃げていく。
とりあえず解放されたレーニアとミカに手を差し伸べると、俺の手を掴んで立ち上がったが、ここで俺はある疑問を二人にぶつけることにした。
「二人とも先頭に関してはそこそこ経験があるんだろう? なんでそんな簡単につかまっているんだ?」
「ここ、そこら中に魔力が満ちているから敵の攻撃が読みにくいの! そ、それにつかまった時は……その、スカートとか大変なことになって、魔法を使うどころじゃなかったの!」
ミカが起こるように言うがそれを俺は聞きながら、
「普通に魔力を吸われる程度の魔物だからよかったもののそうじゃない魔物だったら危なかったぞ?」
「わかったわよ。……はあ、セリアもリクもいるからって油断をしたわ」
「やっぱりか」
「そうよ。これからは気を付けるわ」
そうミカが答えるのと同じように、レーニアもこれから気を付けますとぐったりしたように答える。
よし、これでちょっとエッチなシーンを俺が見たいがために、すぐに助けなかったことがばれなかったぞと俺が思っているとそこでミシャが、
「うん、若いわね」
「……」
何かを気づかれたような気がして俺が凍り付いているとそこでミシャが、
「私たちの世界の魔法も使えるのね。それも……かなり上手にね」
と、言ったのだった。
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