第45話(一緒に行くことに)
パーティに誘われてしまった。
こういった経験は、実は俺、初めてであったりする。
SSSランクのせいもあるのか声をかけずらかったのもあるだろうが、その冒険者ランクのせいで、あそこのパーティに行けといった指令のようなものをよく出されていた気がする。
大抵はSSSランクでもどうにでもなるものばかりだったが、そういえば貴族といった人物が多かったように思える。
どうやらSSSランクの護衛を連れているという、“自慢”のために連れまわされたような気がする。
ただその時数回、この世界基準で危険そうな“魔物”と遭遇して倒したが、『もっと早く倒せなかったのか!?』などと言われた記憶がある。
あの時見限っておけば、あの後も嫌な目に合わずに済むよなと俺は心の中で思った。
と、そこでラグドが、
「もし用事があるなら構わないが……」
「……まさか、遺跡に連れ出してここで手合わせだ! と言い出したりはしませんよね?」
「遺跡内で手合わせをするのは“危険”だからさすがにしないな。SSSランク冒険者ならそれぐらい普通かも、俺たちの常識ではない」
「いえ、手合わせを、とよく言われましたので」
「SSSランクの実力が知りたかったからね。パーティとして一緒に行けばその実力も分かるし、手合わせは……しなくても済むだろうな」
といった答えが返ってきた。
だがそれは、俺にとって好都合だった。
何しろ手合わせを、と俺は言われ続けるのは俺のスローライフに支障をきたす。
だったなら今回は“偵察”レベルに留めて、この案件を先にかたずけてしまってもいいかもしれない。
それにせっかくこの世界でパーティに誘ってもらえたのである。
他のパーティがどう戦闘をしているのかも見ることができるのだから、それはそれで勉強になるのかもしれない。
ただ俺たちのパーティの人達がどういうか分からなかったので振り返り、
「ミカやレーニア、セリアはいいか?」
「私はいいわよ?」
「私も大丈夫です」
「私はどちらでもいいわ」
といった三人の言葉から、俺達はラグド達と遺跡に潜ることになったのだった。
ギルドにやってきて、遺跡に関連しそうな依頼を探すも、今回はないようだった。
代わりに幾つかの素材を遺跡からとってきて、売ろうといった話になる。
あの魔法文明の遺跡の多くにはその遺跡の構造的なものだろう、魔力が放出されており、その魔力に酔って魔物や植物が育っていたりする。
構造としてはこの世界に存在しているダンジョンと同じようなものを、旧時代の文明は起こしているらしい。
俺としては魔力を放出しているのは副産物的な物であって、“効率的”に魔力を使えていないだけなのではと邪推していたりする。
だが、案外、“人間”に先の文明が忘れ去られないよう、有用なものが現れるように作られていたりする……ということもあったりするのだろうか? とも思うことがある。
何しろここまで人間に必要なものが現れるのだから、何らかの“意図”が隠されているのかもしれない。
この辺りも後で、話のタネに、ソニアに聞いてもいいかもしれない。
などと考えながら、ラグド達に連れられて遺跡に向かう。
その間に、今日はラグド達は他のパーティメンバーが私用により一緒にいないと聞いた。
それで俺達と一緒にと思ったらしい。
そういった話を聞きながら俺達は、遺跡にたどり着いたのだった。
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