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第11話(ギルド内部にて)

 こうして俺は、この町の冒険者ギルドにやってきた。

 町自身が大きい事もあってここ以外にも幾つか冒険者ギルドがあるらしい。

 とはいえ入り口から一番近いギルドを教えてもらいそこに俺達は向かうことに俺はした。


 何しろあの依頼とは、絶対に縁を切りたいのだ。

 一秒どころか、0.00000001秒でも早く!

 そう俺が心の中で呪詛を唱えるように、繰り返し繰り返し思っているとそこでミカが引きつったように、


「リク、すごい顔になっているわよ?」

「それだけ俺にとっては嫌な依頼だったんだ。さあ行こう」

「うん……でもギルドって、どこも外観がそっくりね」

「ギルドだってわかるようにしているのと、その形も魔法的な構造が関係していたんじゃなかったか? 確かギルド内に必要な魔法を手に入れるために、こういった外観になってしまうとかなんとか」

「でも周りの素材はその町その町で違っていた気がするから、もう少し変わってもいいような気がするけれど……」


 そう言って入り口をくぐりながら、そんな話をする。

 ギルド内には冒険者用の酒場兼食堂があり、そちらの方もそこそこにぎわっているようだ。

 人が多いからだろう、依頼関係の窓口も行列で、しばらく並ばないといけなそうな雰囲気だった。


 だから暇を持て余したこともあり、俺は先ほどの話の続きをする。


「素材よりも形の方が重要なのかもしれない。何しろ一つのギルドにこのギルドカード内の情報の複製物が瞬時に他のギルドでも書き換えられて存在しているとか……」

「ああ、あれ便利よね。未だにどう作るかよく分かっていない技術」

「……都合のいい大昔に滅んだ魔法文明……一説には人間の情報を回収して精霊が生み出されている、といった話もあったな」

「そういえば大昔の魔法文明は精霊が作ったものだといった話もあったかしら」

「だな。でも俺は作ったのはこの世界の“人間”だと思うけれどな」

「そうなの? どうして?」

「何となく」

「そうなんだ。何か根拠があるのかと思ったわ」


 俺の答えにそうミカが笑う。

 それを見ながら俺は、結構、ミカは勘が鋭いと思いつつ、女の勘は鋭いとはこういうもののことを言うのだろうかと俺は思った。

 といったような話をしながら俺達待っているとやがて順番がきて、


「以来の解除をお願いしたいのですが」

「違約金が取られますがよろしいですか?」

「はい」

「では、ギルドカードをお願いします」


 という受付の女性の言葉に俺はギルドカードを手渡して装置に設置して……。


「! SSSランク!? え! え!?」

「はい、俺、こう見えてもSSSランクです」

「……異世界人でもこんなの見たことがありません……これが本物のの……」


 そう言って珍獣か何かを見るかのように、俺の方を受付の女性が見てくる。

 変な感じがするが、それよりも俺は早く依頼の解除がしたかったので、


「よろしいでしょうか?」

「は、はい……ですがこの違約金とペナルティ……冒険者信用度がかなり減りますが」

「どちらも十分沢山あるので問題ないです」


 そう俺が答えると、受付嬢が慌てたように俺に紙を取り出して、何かを記載する。

 そして、書かれた料金等を支払い、


「受理いたしました」

「ありがとうございます」


 といったように依頼をキャンセルした。

 これですべて終わったはずだった。

 だから自分の今の心が軽くなるような自由さを感じながらミカに、


「じゃあ早速何かを食べに……」


 と、声をかけた所で、


「おう、兄ちゃん。彼女と一緒にギルドにデートでもしに来ているのか?」


 などと、見知らぬ人物に声をかけられたのだった。 


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