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彼女寝取られたので、見返そうと思います。  作者: エリマキトカゲ
第一章
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勝利の切り札

「あんたバカじゃないの?」


事の顛末を聞いた弥生が俺にはなった第一声だ。

正直ぐうの音も出ない。


「なんで、そうなんのよ。あんたに斎藤陸の囲い?勢力だっけ そのことについて話そうと思ったら…まさかの言う前に…」

とほほほ と呆れた顔の弥生


「い、いや、でもな?あいつらひどいんだぜ?」

「わかってるわよそんなこと。で、どうすんの?始めた以上逃げられないわよ。」

「俺が出たいところだけど、相手が首席合格の男ということらしく…」

「そ、その、みのるさんを責めないであげてください!とてもかっこよかったんですよ!」

一緒に謝ってあげると付いて来てくれた 図書館委員長 かれんさんがフォローを入れてくれる。

「…」

「な、なんだよ。弥生」

「べっつにー。ていうか、かれんちゃん?この男 口先だけだかんね?」

「いやいや、そんなこと言うなよ」

「じゃあなんか具体的な作戦でもあるわけ?」

「…」

「ほらね、かれんちゃん?この男にそんな顔して見つめちゃダメだよ?」

「へ!?いやそんな、つもりじゃ…」

「おい、かれんさんいじめるなよ。」

「なんもわかってないね。あんた」

何がだよ。


「とりあえず、私一人そのメガネ君に勝てそうな人知ってるし一応連れて言ってあげる。」

「まじでか!?助かる!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「んで、ここと。」

「そうよ。」


そこはコンピューター室だった。

「なんでここにそんな勝利の切り札が?」

「ここにいるやつ、癖は強いけど天才って感じ?多分、勉強もできると思うの」

「そんなアバウトに!」

「で、でも確かにクラブ部長会議で先生遅くて色々とゲームとかしてた時凄かったですよ!」

と かれんも続く。

「いや、部長会議で何してんの?」

「私は真面目ですからね!」

「分かってるよ。かれんさんは真面目」

「そうですよ〜!」

「…」

しびれを切らした、弥生がズカズカとコンピューター室に入っていく。

「失礼しまーす。」

先陣を切る弥生

「おいちょい待てよ!」


コンピューター室の中は暗く

奥のpcのみ明かりがついていた。

そこには、とても小型な男子生徒が座っていた。

「ん?なんだよお前ら。用があるなら早く言え。俺は今ゲーム中だ」

ヘッドフォンしてるのになぜ聞こえたのかわからないが、彼はこちらを見ずただひたすらにゲームをし、そしてこちらに話しかけていた。

「あ、あの初めまして!大河原みのる です!」

「ん、羅生 ひらき だ。で、なんの用?」

「俺に力を貸してくれないかな?」

「はー?ゲームの話かそりゃ?」

「ゲームじゃないんだけど…」


俺は事の顛末を全て話した。


「ぷ、はっははあはは!」

「何がおかしいんだよ」

「そんなツマラない事して何が楽しいんだよ?やっぱ学校生活ってクソゲーだな」

「いやそんなこと言わずに手を貸してくださいよ〜」

俺は生意気なコイツに下手に出る。

「俺はさ、スポンサーまでついてるゲーマーだぜ?巷じゃ神童とまで呼ばれてる。お前らガキのするクソゲーなんざ俺がクリアする気ねぇだよ。分かったら帰れ。」

さっきからこっちが下手にでりゃえらそうに

何かの緒が切れた俺は食ってかかる。

「なんだよ!?俺らがするようなクソゲーもクリアできる自信がねーから、逃げてんだろ?」

「や、やめなよあんた!切れるの早すぎるって!」

「そうですよ〜」

弥生とかれんさんが俺を制止する。


「おい、お前…。面白いな。俺にゲームの話で生意気なやつ。久々に見たよ。」

「いや、中間テストの件はゲームじゃないけどさ」

「まあ、いいだろ。ゲームに関して舐めた野郎はゲームで潰すに限る。」

「おい、俺とゲームで勝負しろよ。そしたらそのゲームやってやるよ。その代わり負けたらコンピューター部に入ってもらうぞ?」

「へ?」

「コンピューター部は廃部の危機なんだよ。部員として入れ。しかし、週6で部活はみっちりあるからな?」

「ちょ、あんた やめときなって。負けたら週6詰めないといけないとか、見返すどころの話じゃないよ!?」


「分かったよ。」

「ちょ、あんた!」

「弥生、黙っといてくれ。コイツがゲームで凄いのかしらないけど、現実というハイクオリティゲームで最強みたいなもんの斎藤陸にこれから俺は挑むんだぜ?ここで負けてたら、どちらにせよ見返すなんてできねぇよ。」


「ふん。ゲームはFPSでいいな?1on1で先に1キルした方が勝者だ」

「Ok、かかってこい。」

「いや、実力的にかかりにいくのはあんたでしょ。」

弥生がすかさず突っ込む



比較的小さいマップで同じスナイパー装備をした二人がゲームに登場する。


ゲームスタートの合図が鳴る。

「とりあえず、頑張りなさいよ」

「イケイケ〜!みのるさ〜ん!」


「外野がウルセェな。」とヒラキ

「羨ましいか?ゲームオタク?」

「お前マジで潰す。」


向かい合って向こうのpcから走り出している音が聞こえる。



正直、俺に勝ち目はない。

でもいい機会だと思ったんだ。

自分の運を見定める。

ここで負けてちゃ、アイツには勝てない。

だから、どうかお願いします。


俺は天に祈りを込め、空に向かって手榴弾を投げる。



「テメェどこだ!?」



ピピピピ!!






ドン!!!!!!





ワンキルゥゥゥ!!




「は?」



俺のpcには「あなたが勝者だ」の文字がうつる。

向かいあった席でヒラキが何度もキルカメラを確認している。

「あ、あんたこれ勝負でもなんでも…」

「羅生さん怒ってます…よね…?」

と弥生とかれん が言う。



「いや、なんかごめん。」

「…おま…これ…」



なんかブチ切れられそうだった俺は、席を立ち少し離れる。


しかし待っていたものは真逆の反応だった。


「あははははは!!!あんたすげぇよ!なんだっけ?大河原みのるだっけ?こんな形のキル俺も初体験だ。」

「あ、ありがとう?かな」

興奮冷めやらぬヒラキは、俺の待ちわびた言葉を言う。

「ふふ…俺の負けだ。」


「じゃぁ!?中間テストの件!」


「たくっ、良いよ。引き受けた。」


「ヤッホーーーー!!!!!!」

「おい、ここ照明あるから気をつけっ」

羅生 ヒラキの注意も虚しく。

飛び上がった俺はそのまま吊り下げられた照明に顔面ごとツッコム。





俺ってもしかして…ドジ?


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