必ず捨てた事を後悔させる。
新しくしました。
話の筋自体に大きな変更は少ないと思います。
主人公の名前が変わりました。
臼井 佳舞 (うすい よしむ)
↓
大河原 みのる (おおがわら みのる)
浮気…
彼女がそんなことするは思わなかった。
でも、事実な訳で。
「とりあえず、俺だって男だ。恥かかされた以上、俺を捨てたこと 後悔させてやるしかないな」
元彼女 めぐり よりも幸せでイケイケな人生を送って鞍替えした男よりもいい男だったと見せつけてやるためにも、俺はペンを取り、どのように高校生活を送るかを紙に書いた
その1
雰囲気だけでもいいから、かっこよくなる。
その2
運動神経抜群になる。
その3
クラスの人気者になる
その4
学年一位の秀才になる
「これぐらい揃えば俺のこと捨てたのあいつだって、後悔するだろう」
斎藤陸という中学時代に周囲の男子が少なからず劣等感を抱いてしまうほどの完璧人間に彼女を取られたのに関わらず、
こんな俺でいけるのか?無理かもしれない という気持ちはなかった。俺はやれるとやれるんだと自信に満ち溢れていた。
「今に見てろ斎藤陸。お前をコテンパにして奪い返してやるよ めぐり を。」
そう、それが俺の最終目的だった。
俺はまだめぐりが好きだ。
だから、斎藤陸よりもあらゆる意味でいい男になって。奪い返してやる。
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[入学式当日]
髪も整えた、制服だってダボダボしてないように仕立てた。靴もローファーにした。
バックだって、あのエナメルバッグに紐全伸ばし時代を卒業し、お洒落なリュックにチェンジした
今日の俺に死角はない。
家を出る時、ちょうど起きた妹が俺に声をかける。
「あれ?兄ちゃん、雰囲気変わったね?高校デビューってやつかな〜??」
ニヤニヤしながら、玄関で靴を履く俺に近寄る。
「ったく、うるせぇよ。どんな格好だろうがいいだろうが」
しっしっ と手であっち行けとする。
「何よ〜、言うけど中身までは変わらないんだかんね〜?」
後ろで騒ぐ妹を尻目に自転車にまたがり駅まで向かう。
俺が通う大山高校は、比較的新しくできた学校でいろいろなことを取り入れることで有名だ。
入学式の校長の話を終え。
先生の紹介も終え
式辞も終え
各々の振分けられた教室に向かう。
「はーい、では先ほど紹介していただきました。湯川萌美 と言いま〜す。」
名前からゆるゆる感が出ている背の低い眼鏡のかけたおっとり女教師が教卓から顔をのぞかせている。
出席を取り終え、先生が廊下に出て行ったので、みんなの友達作りの会話が始まる。
隣 前後に声をかけまくるやつ。
突っ伏したまま寝ているやつ。
もちろん俺は、見返す大作戦があるので前者の方だ。
両隣 前と一通り話をし
後ろを振り向く
「こんちわっす。大塚中から来た大河原 みのる です。」
「あ、私も大塚中からって…あんた…じゃん」
「えっ!?や、弥生!お前なんでここに?」
「なによ!?いちゃまずいわけ?」
「いや、そう言うわけでないけど。ここってさまあまあ頭いい私立じゃん?そのー、弥生さんはお頭の方がよろしいでございましたでしょうか?」
「あんたねぇ、丁寧すぎて逆に失礼なのよ!」
そを言いながら軽く頭を叩かれる。
「大体あんた、何急にカッコつけた雰囲気だしてんの?腹たつんだけどー?」
「そ、そうか?」
ま、まずい。こいつが同じクラスだったのは誤算だった。俺の過去を全部知っているとは…。
「だってそうじゃん!あんた中学時代はいん…」
イケないことを口走り始めた彼女の口を塞いで廊下に連れ出す。
「あ、あのさ中学時代の俺はノータッチでいいかなー?なんてね、ハハハハハ」
「何よ気持ち悪いわね。嫌よ、みんなに言いふらしてやんだから。」
「それはまずいんだって!理由はさ、あとでまた時間あるときに説明するし」
「…ふーん。じゃあさ、久々に家行っていい?」
「は?」
「だ、だってなんか気になること言うんだもん!いいじゃんか!いいよね?はい!決まり!」
「いや待てって!」
俺が弥生を止めようと肩に触れたとき
弥生がするりと俺の手をかわしたので俺はバランスを崩し、ちょうど壁ドンの形になる。
「あ、あんた!!これ、せ せ セクハラじゃん…」
「待て待て待て 落ち着け!」
「あ、あのぅ、入学式早々仲いいのはいいんですけど、大河原くん 少しハッチャケ過ぎじゃぁ…」
そこには、湯川萌美先生がいた。
入学式から何やってんだ俺は。