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前編
ある家に、オバケが住んでいました。
その家には小さな女の子が、いました。
女の子は、いつも元気いっぱいです。
オバケは、いつも、それを見て羨ましくて泣いていました。
女の子に、オバケの姿は見えませんでした。
ある晩、オバケは、女の子の耳元で囁きました。
「僕に、きみの元気をわけてもらえないかな?」
うとうとしていて、その声を聞いていた女の子は、
「うん、いいよ」
と返事をしてしまいました。
それから、女の子は少しずつ元気がなくなっていきました。
逆にオバケは泣かなくなり、誰にでも姿が見えるようになりました。




