クソ王女のお母さん
訳あって月曜日と木曜日は投稿できませんので宜しくお願いします
ガルーラと談笑を楽しんだ神影は応接間にてクソ王女のお母さんを待っていた。
「おせぇな。」
思わず口に溢れたつぶやき。
かれこれ30分待っているのだが、いっこうに現れる気配がない。
それにしてもこのソファは気持ちいな。
何だか眠くなってきた。
ここでゲーム機やら携帯やらパソコンやらがあれば丸二日はオールできるのに……
※オールとは一日中寝ないことを指す。
「ふふふ、退屈そうですね」
「ふぁっ!」
何故に耳をフゥーとする必要があった!?
変な声あげちまったじゃねーか!
「ふふ、可愛い」
「気持ち悪いので止めてください」
ショタかお前は。
あっ、自分が小さいって認めた事になるんじゃないかこれ。
くっそ悔しい!何となくはめられた気分だ。
「ふふ、名前を御伺いしても?」
「あっ、俺は櫻木神影って言います」
「サクラギミカゲ……余り聞かない名前ですね。」
「はぁ、まあ……」
「ふふ、謙遜されなくても宜しいのに……、流石ですね。ワタクシの娘が婚約したがるのも良くわかります」
「はぁ?」
「まぁ、気づいてないのですね?やっぱりワタクシの娘は照れ屋さんですね。ふふ、」
何を言いたいかさっぱり分からん。
婚約?なにそれ美味しいの?
「さぁ、コレに着替えて!」
そう言って差し出してきたのは真っ白なタキシードだった。
ガルーラと丸パクリじゃねーかっ!
誰が着るかこんなもの!て言うか婚約なんかしねぇよっ!
「あの……婚約の話は無しに……」
「あらっ、そんな畏まらなくてもいいのよ?」
「ああ!もう、うっせんだよクソババア!」
本音が飛び出した。
音速を越えた。
クソババアは固まった。
小刻みに震えているのが気になる。
何ならこのままここから追い出してくれねぇかな……?
「……して」
「はっ?」
「私と結婚して!そしてもっと罵って!」
「バカかおめぇ。」
頭をひっぱたいた。
手加減なしだ。
いつの間にかタメ口になったよ。
「何で!?」
「何でじゃねぇよ!」
「お前にはガルーラがいるじゃねぇか!」
「あんな奴捨てて私と一つになりましょ」
こえーよ!
物騒なんだよ!
そして何で真面目な顔して言ってくんだよ!?
「さぁ!」
抱きつこうとしてくるが、させねぇよ?
ヒラリとかわすとドアめがけて一直線。
直ぐに部屋を出る。
そして、どっか適当な部屋に転がり込む。
「ひぃ……」
後ろで声がする。
いやぁ、まさか此所でラッキースケベが発動するとは……
そこには着替え中のクソ王女がいた。
「不可抗力だ……」
そんな呟きもジュリには届くわけもなく彼女の叫び声が屋敷内をこだました。
そう言えばクソババアの名前聞き忘れた。