第99話 私を助けてくれる人が神を相手に使った切り札
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RDH、正式名称『訓蒙と審判の神レディアス』。
レベルはオレより上の494。もうあと少しで上級神か。
数日前はまさかこんな第5階層で命の殺り合いをすることになるとは思わなかった。エミリーに真澄さんを預けレベルアップの後、合流する予定だったのに。
通常、こいつクラスの神を撃破する場合は情報収集も兼ねて二週間は準備する。
それがこんなぶっつけ本番で臨むとは自分も変わったものだ。自分の命はそれほど安いものでは無いのだが。変わったといえば、やはり真澄さんとゲート現象を解決した辺りから変わったか。高校入学を機に人生をやり直したいと思ってたのを真澄さんに図星されたもんな。彼女と一緒ならオレの壊れた現実世界も変わると思っていたがまさか仮想現実まで変えられるとは思っていなかった。
彼女、噂に聞く【あらゆるトラブルに愛された女】だな。オレだけが巻きこまれてるだけじゃなく【ダイバーシティモラトリアム】の報音寺まで巻きこまれてるもんな。
まさかとは思うけど姉ちゃんの影響じゃないだろうな。
そんなことを考えながらRDHにまた一太刀浴びせるがまんまと回避されてしまう。
オレのブラッディエクスカリバーを警戒しているのか、さっきから逃げに徹して全く攻撃をしてこない。通常このクラスの下級神なら一つや二つ戦闘用の別バージョンの身体を持っており、巨大化して攻撃力と防御力を上げて襲ってくるのだがこいつは変身することもなく人間体を維持したまま戦闘を行っている。戦闘においては人間体こそが最も優れた情報体であることを信仰しているオレとしてはやっかいなことこの上ない。
人間体でありながらNPCの理に叶った高速演算思考を用いてこちらの動きを確実に統計処理し、オレですら知らないオレの戦闘パターンを作り対応してくる。
であるのにオレはNPCであるやつの戦闘パターンがまるで読めない。こいつ独自の思考の揺らぎというものまで獲得しているようでパターンがまるで存在しない。
それとさっきから使ってくるこの変則転移か。確実にぶち当たるタイミングなのに攻撃がかすりもしない。【直感】か【心眼】か!?あるいは【未来予知】か。
どれだけ攻撃力を上げようと当たらなければ意味がないという昔の偉い人の格言を思い出し、苦笑いする。どうする、相手が雑魚なら追尾攻撃や飽和攻撃や全方位攻撃で対処するが相手は神だ。下手な攻撃は消耗に繋がるだけだし、こちらの手札を不用意にさらすことになる。それにこの部屋には真澄さんもいるしな。飽和攻撃や全方位攻撃だと彼女まで当ててしまう。
そう思い彼女の方を見ると必死になってエミリーに声をかけ続けてる。彼女の方を意識して見てしまったせいで自動で【聴覚拡大】がオンになってしまった。
「ファーストワールドってちっぽけなんだ。養鶏場みたいなところって言えば分るかな」
ううっ、良いこと言ってるな、真澄さん。思わず、オレもうんうんと相槌を打ってしまう。
しかし、その瞬間、信じられないモノを見てしまう。なんとRDHもオレと同じタイミングで相槌を打っているのだ。
さっきからオレに攻撃をしかけてこないのは真澄さんとエミリーの会話を盗聴していたからか。
ふざけやがって。
だったらこっちも出し惜しみ無しだ。そして、真澄さんの訴えにも耳を貸さないエミリーに渇を入れてやる。
「冥力フル出力。冥竜王ディベース召喚」
オレが体内の冥力を全開で放出し魔方陣を完成させるとオレの前に冥竜王ディベースが召喚された。それはこの国を数百年に渡って苦しめエミリーの人生を根本から変えた存在だった。
読んで頂きありがとうございました。今日は一日用事があるのでこんな朝、早い投稿になりました。読んでくれる人いるのかな?昨日の21頃から書きぱなっしだったりします。(もちろん、休憩とか風呂とか飯とか色々挟んでますが)やはり一本書くと身体が温まってて書きやすいですね。問題は体力だけが持たないことか・・・ここで一週間分書いとくと楽なんでしょうがなかなかそこまではできませんね。
明日の投稿時間は未定ですが頑張ります。やはり昼がいいのかな・・・
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