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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第5章 プレイヤーキルマイスターの過去を知るには
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第974話 再び帝都にて⑭

 「帝国の同盟者だと!? そんな人間、建国以来存在するわけが…」


 「待て、あのマムルークの梟雄か!? アウラングゼーブ将軍の正規軍の攻勢を僅かな手勢だけで守り切ったという英雄。我孫子帝はその手腕を買って、部下にするのではなく対等の同盟関係を結んだという」


 「そう、その春日井よ。それで、どうするの? 同盟に対するあなた達の個人的見解はいいわ。賛成でも反対でも、それは個人の自由。内心の自由なのだから。それでも我孫子と結んだ軍事同盟は正規のもの。つまり、帝国の正統な決断に他ならないわ。よって、私が国家の賓客であるというのは揺るがぬ事実。アベラールはそのあたりを理解して的確に行動したわ。あなた達はどうなの?」

 

 自分でもびっくりするぐらい冷ややかで呆れた声が出ている。

 私は私で、随分と腹を立てていたようだ。

 私がぞんざいな扱いを受けたことより、私のために動いてくれたアベラールへの扱いがあまりに酷かったからだ。

 

 「春日井殿とは露知らず、無礼を働きましたこと誠に申し訳ありません。これは私が個人で犯してしまった罪。何卒、帝国魔法研究所に対しては寛大な処置をよろしくお願い致します」


 顎髭の男が膝をつき、頭を垂れる。

 私が我孫子に告げ口すれば、帝国魔法研究所の存続にまで関わると瞬時に理解したのだろう。

 自分の首を切って、組織の存続を願うとは組織人としてなかなかに優秀だ。

 それを見て、団子鼻の男も血相を変えて膝をつく。

 ようやく事態の深刻さを理解したようだ。

 これなら、もう、お仕置きは十分だろう。

 釘を刺すぐらいで済ましておこう。

 

 読んで頂きありがとうございました。次回の投稿も何とか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージなど有りましたら何でもお待ちしております。

 皆様のポチッとが私の創作の『17600円の買い物をしたのに、不満が残った。自分の思った通りの結果をたぐりよせるのはなかなか難しい』(意味不明)ですので何卒よろしくお願いします。

 異世界将棋覇局伝という新作も投稿しています。よろしければ、閲覧願います。


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