第969話 再び帝都にて⑨
多様なパターンがありすぎて、プロファイリングは無理か。
せめて、どこで生き、どのように過ごしているか、それだけでも分かれば、もう少し考えようもあるのだが。
「春日井殿、こんなところにおられたか。随分、時間がかかってしまいましたが、ようやく献上するに値するプランができました」
肩で息をしながら、アベラールが私を見つけ呼びつけてくる。
その声でようやく、私は思索の森から帰還する。
アベラールの額には大量の汗が見える。
どうやら、この巨大な図書館の中を駆け回ったようだ。
もう少し、一人で考えを巡らせたいところだったが、この疲労困憊の表情を見てしまえば、そうも言ってられない。
「口惜しいですが、プライドを捨て、専門家の力を借りました。魔導現象学と魔導統計学の大家です。口は固く、腕も確かな研究者です。まあ、即座にそういった大家に渡りをつけたのはこの僕の腕があってこそですが。面会の予約が取れましたので早くいきましょう。気難しい方達なので、待たせるとヘソを曲げるかもしれないので」
私の手を引き、アベラールが急かしてくる。
魔導現象学? 魔導統計学?
どちらも聴き慣れない名前だ。
私の腑に落ちない私の顔を見て、アベラールが即座に解説を入れてくる。
読んで頂きありがとうございました。次回の投稿もなんとか頑張ります。
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