第954話 コンビニに行くより簡単なレベルアップの方法は? ㊶
「奴等は用心深い。それなりの撒き餌を使わんと表には出てこんじゃろう」
考察と一欠片の憎悪が入り混じった表情で黒嵯峨は話を続ける。
「トッププレイヤーって、そこまでのものなの? 祥君とはよく会ってる感じだったけど?」
何が黒嵯峨をそこまで駆り立てるのかは分からないが、流れを切るためにも、私は一旦、自分の疑問を入れ込んでみる。
「あやつはトッププレイヤーであって、トッププレイヤーではない。いささか私情とスタイルに拘りすぎておる。いや、もはや、私怨に取り込まれおると言ったほうがいいじゃろう。尖り過ぎとるんじゃ。故に細く脆い。恐ろしく鋭くはあるがな…春日井殿と出会い、ようやく角が取れて、太く強く自分を変えようとしておったようじゃが、道に迷ったんじゃろう…元の道に戻ることを選択したようじゃが…あれでは勝てん。元の木阿弥じゃ…捨ておいても問題はない」
黒嵯峨はまるで仮想敵を分析するかのように、祥君のことを分析する。
「吾輩が敵と想定するのは10人のトップランカーことじゃ。即ち全てのプレイヤーの頂点に立つプレイヤー、一桁ランカーのことじゃ。全プレイヤーの上位トップテンに入れば、特別な【称号】が入る。それが、奴等の打倒をさらに困難にしておる。その上、奴等は恐ろしく智恵が回る。生半なことでは表舞台に姿を現さん。当然じゃな、その序列の価値は値付けできるようなものではないからな」
読んで頂きありがとうございました。次回の投稿もなんとか頑張ります。
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