第944話 コンビニに行くより簡単なレベルアップの方法は? ㉛
「主がやるべきは黄金気の完全マスターじゃろう。黄金気の完全運用ができれば、聖皇理力の使い方も見えてくる。黄金気と聖皇理力の並列展開はよほどのことがない限り使わん方がいいじゃろう。外法に過ぎる。過ぎたるはおよばざるが如し。吾輩がお主と戦うなら並列展開の隙を突いて、自滅自壊させる。エネルギー炉を二つも持っておるのは凄いが、正直、それは人の手に余る。吾輩も始めて聞くスキルじゃ。残念じゃが、この先、プレイヤーでも使いこなせる者は現れんのではないか…」
そこまで、レアなスキルだったのか…
私としては戦闘に巻き込まれ、止むを得ずといった感じだったが…
「吾輩もそうじゃが、普通はエネルギー炉を一個でも獲得できれば、トッププレイヤーの仲間いりじゃからな。話が逸れたが、まずは黄金気の完全修得を目指そう。お主の黄金気を見せてくれ」
私は黒嵯峨に促され、黄金気の展開する。
「ふむ、やはり、吾輩に比べれば出力が弱い…意図的に落としておるわけではないんじゃろう? なんでこんなにか細いオーラなんじゃ?」
故障したテレビでも見ているかのように不思議そうな顔をして黒嵯峨が尋ねてくる。
「私の黄金気が完全ではないからじゃない? ほら、十二冠位のオーラを修得しないと黄金気を完全には修得できないとか、聞いたことがあるわよ」
質々浜との戦いを思い出す。
あの時、彼女は確かに私の黄金気を紛い物と呼んだ。
実は小さくネックになっていたりもする。
「十二冠位のオーラって、あんなもん、別にいらんじゃろう。現に黄金気を発現させて、使いこなしておるんじゃから。世の中には近道と遠道があるが、結果が同じなら、そりゃ近道でいいじゃろ。どうして、わざわざ時間をロスする遠道を選ぶんじゃ? 昔は遠道しかなかったから、それを選ぶしかなかったわけじゃが、近道が発見されたのなら、そっちを通る方が効率的じゃろう。修行に合理性ではなく、無意味な精神論を持ち込むのは感心せんのぉ」
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今年の投稿はこれが最後です。
正月は時間がたくさん取れそうなので、数年前から言ってる直しをやりたい。そして、新作を早く書きたい。
そんな来年と今年であります。
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では良いお年を。




