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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第5章 プレイヤーキルマイスターの過去を知るには
938/985

第938話 コンビニに行くより簡単なレベルアップの方法は? ㉔

 だが、終わりの瞬間は不意にやってきた。

 いつものように紙一重の回避を成功させ、攻撃。

 普通ならバランスを崩し、いくばくかのインターバルを稼げるところだが、その個体にはバランス崩しが成功しなかった。

 敵もまた学んだか、その個体が通常の敵より頑強であったのか、いずれにしても敵を全て同一個体だと評価した私のミスだ。

 手痛いカウンターをもらい、決定的に失速する。

 足を止めたのは数秒のはずだったが、敵もさるもの。

 その数秒を使って、十重二重の包囲網を完成させていた。

 もはや血路を開くことも叶わない。 

 ここまでか…

 せめて、何体かは道連れにして、逝ってやる。

 やけパッチな、最後の覚悟を決めた、まさに、その瞬間だった。


 「いかんな〜真澄殿、死地に望んで死ぬ覚悟をするようでは王者とは言えぬ。それでは王者の【気】である【黄金気】を会得することはできぬな」

 

 声が聞こえた。

 同時に強烈なエネルギーの奔流が包囲網に走った。

 エネルギーの奔流は分化し、幾つもの光となってリテイナー・ヌルッス・タイガーに襲いかかる。

 敵はその光を浴びると次々と倒れていった。

 死んだわけではない。

 意識を失っただけだ。

 この優しくも力強いエネルギー体には覚えがあった。

 これは【黄金気】だ。

 この【気】を使えるのは世界にたった2人しかいない。

 私より強く。私より多彩で、私より優しい。

 そんな【気】が使える能力者は1人しかいない。

 クロサガ王国国王にして、私の師匠、黒嵯峨篤がそこに立っていた。



 読んで頂きありがとうございました。次回の投稿も何とか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージなどありましたら何でもお待ちしておきます。

 皆様のポチっとが私の創作の『たった一回ミスっただけで、猛烈な体調不良に陥る。なんて脆いんだ、この身体は…』(意味不明)ですので何卒よろしくお願い致します。


 

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