第936話 コンビニに行くより簡単なレベルアップの方法は? ㉒
下層に行けばいくほど、AIの能力も向上するのかもしれない。
いや、単純に個体数やレベルによって振り分けているのか。
個体数が少なければ、より強くなるし、レベルが高いモンスターはそれだけAIも強化されているのかもしれない。
ロード・ニル・タイガーは明らかに自分で考え、自分の短所を補い、長所を強化していた。
私の戦力を強化するにしても、ステータスや、必殺技、スキル、道具、武具、
魔法だけでは不十分だ。
地頭を鍛え、それらを使いこなす対応力を強化しなければならない。
さらに、情報収集の強化も必要だ。
野良バトルでこんな強い奴と当たるなんて想定外に過ぎる。
強い奴と当たるにしても、こんな遭遇戦ではなく、万全の状態で臨みたい。
これは愚痴か!? 弱ってる証拠だな。
いずれにしても、消耗しすぎた。
今日のところは帰還すべきだろう。
悔しいが黒嵯峨の捜索は別の機会にするしかない。
死闘を経験できただけ儲けものだろう。
そう思った瞬間、超高速で接近するモンスターの存在を感知した。
速い。速さだけなら、ロード・ニル・タイガーと勝るとも劣らない。
というか、存在の感じがそっくりだ。
まさか、番いだったのか!?
さらに、一匹ではなく群れで駆けてきている。
先頭の奴に比べれば、格段に弱いがそれでも数が多い。
ざっと分かるだけでも百は下らない。
敵討ちか?
種の存亡を賭けた一大決戦でも仕掛ける気か?
いや、元々、大氾濫が起きると予想されていた、ならば、これがそうなのか。
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