第932話 コンビニに行くより簡単なレベルアップの方法は? ⑱
咄嗟に【黄金気】と【聖皇理力】を左肩に集中。
防御力を何倍にも高め、牙の侵入を止める。
噛み付かれた左肩から、熱を感じる。
単なる痛みのフィードバックではない。
これは毒か!?
判断が付かないのは既存の毒とは明らかに性質が違うからだ。
これはロード・ニル・タイガーの【固有攻撃】か。
【虚】系統の性質を持つというだけがかろうじて分かるぐらいで、他の詳細は一切分からない。
【状態異常】系の攻撃であれば、【黄金気】と【聖皇理力】がブロックするはず。
なのに、この汚染攻撃はそれを突破してきた。
注射器のように牙を媒介して体内で拡散させるのかもしれない。
元凶と思われるこの牙を早く抜かなくてはならない。
だが、左肩に巨大な牙がズッポリと刺さっている。
先程から、ロード・ニル・タイガーに、何度、拳を叩きつけてもダメージが入らない。
まるで、巨大な鉄塊を殴っているかのようだ。
ならば、左肩ごとロード・ニル・タイガーを壁に叩きつける。
岩壁へのタックルがまともに入ったのに身じろぎもしない。
そのまま、巨岩に擦り付け突進。
岩が猛烈な勢いで刮ぎ落とされていく。自分にもダメージが入っているがこれしかない。
だが、ここまでやってもこの敵は小揺ぎもしない。
普通の生物ならとうに圧搾死しているはずなのに。
何があっても放さない。
放せば死ぬ。噛み切れば殺せる。
獣でありながら、尋常ならざる執念を感じた。
その間も、こちらのHPは急速に減っていく。
読んで頂きありがとうございました。次回の投稿もなんとか頑張ります。
ブックマーク、評価、感想、メッセージなどあれば何でもお待ちしております。
皆様のポチっとが私の『増税に備えて、大量のお茶を買った。お茶は必需品だ。買って損はない。そう思っていたのに、飲料は値上げしないという…ちゃんと飲食物って言ってよ…食品だけだと思ってた…』(意味不明)ですので何卒よろしくお願いします。




