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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第5章 プレイヤーキルマイスターの過去を知るには
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第911話 コンビニに行くためのパーティーメンバーは? ⑲

 「随分、唐突な物言いですね、春日井領主殿。一体どのような罪状で、私を罷免するのですか?」


 今、自分の首を宣告されたのに、相も変わらずネブラスカは冷静だ。

 むしろ、面白がってる節すらある。

 ならば、答え合わせといこうか。


 「罪状もなく、罷免するとはおかしな話だ。それでは法が成り立たない。法無き統治など成立するわけがない。人治の先にあるのは佞臣の跋扈だけだ。それは歴史が証明している」


 私が黙っていると次々と口撃を浴びせてくる。

 自分が気に入らなければ、領主であろうが王であろうが反論する。

 ネブラスカは権威に従わない。

 あくまでも理にのみ従属する。

 ガリポリ領の利益という理だけが彼の行動原理なのだ。


 「領主に対する不敬罪。領主権限の不正使用並びに、命令不服従と言いたいところだけど、罪状なんかないわ。あなたは不正もせず、完璧にガリポリ領を統治してきた」


 私が反論するとネブラスカは自分の演説をピタリと止める。

 お前の言など、いつでも覆せるという余裕とも取れる。

 

 「残念ながら、あなたも知っての通り人事権は私が握っている。繰り返すがあなたに落ち度は何一つ無かった。私以上に完璧に統治していたかかもしれない。けれど、私が作り上げる統治にあなたの存在が邪魔なのよ。だから罷免する。それだけのことよ」


 ネブラスカは瞳を閉じ沈黙し、私の言葉を咀嚼している。

 私が示した選択肢の先を考えている。

 決して自らの保身について考えていない。


 「私がいなくなれば、ガリポリの統治は回らないでしょう。人は私の事をガリポリの生き字引と言うが、事実として私以上にガリポリの事情を知っているものはいない。そこはどうするおつもりですか?」


 出てきた言葉はやはりガリポリ領のことだった。

 ならば、長年の恩人に対して最大限の謝辞で返す。


 「あなたが鍛えたガリポリの官僚を使うわ。あなたなら100点の統治をするかもしれない。私なら、ガリポリの官僚をどれだけ上手く使っても75点がせいぜいかもしれない。けれど、この先10年で必ず150にもそれ以上にもしてみせる」



 読んで頂きありがとうございました。次回の投稿も何とか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージなどありましたら何でもお待ちしております。

 皆様のポチっとが私の創作の『ゴールデンウィークが終わってしまった。何かやりたいと思いつつ、終わったら何もできてなかった。せめて、あの本だけでも買っておけばよかったか』(意味不明)ですので何卒よろしくお願いします。

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