第79話 話をセカンドワールドオンラインの中で行った理由は
情報管理局に無事、到着すると3人はもう既にスタンばっていた。
「よかった、真澄さん。無事、ログインできたんだ」
「だから言ったろう。要らない心配だと。あいつは逃げないよ、どんなことからも」
「そんなに強いストレス抱えてるなら、無理してログインしなくてもいいのに…」
三者三様に私にコメントを投げかけてくる。情報管理局の前には
清水谷祥 レベル484
天都笠渚 レベル325
報音寺響冴 レベル不明
そして私、
春日井真澄 レベル4
の4人が立っていた。他にも色々、人がいたが我々が妙なオーラを出しているのか、なぜか皆避けて通っていた。
「さて、報音寺君。エミリーの居場所を教えてもらえるかな」
私はおもむろに彼に尋ねた。
「RDH正式名称『訓蒙と審判の神レディアス』とエミリーは今、エクシード王国王城にいるよ。けど、エクシード王国への入国は不可能だよ。RDHが神権を発動してクエスト自体をなかったことにしようとしてる。だからシステムメンテナンスみたいな状態になってて一時的にエクシード王国への入国が不可能になってる。元々、エクシード王国自体が裏クエストをクリアしないと入国すらできないから多少の改変程度ではメインシナリオ、メインシステム共に影響しない、だからシステムもRDHのしていることを認めている」
「よく分かんないんだけど、システムの改変なんてできるものなの?」
「普通はできない。けど、ある一定以上のレベルに到達した者や高位のアクセス権限を持ったものならできる。機械の補助を使っているけど人間が産み出したものだからね。ある程度の変更や、改変の余地は残してるよ。政府の資金も一部つぎ込まれてるしね。政府もアクセスキーの一部を持ってるみたいだよ。但し、システムの根幹は完全にブラックボックス。12賢人でもゲームマスターの一部しか持ってないみたいだ。大システムと小システムってのがあると考えると分りやすいかな。大システムは為替や、国民番号、国民福祉口座、ゲームIDからゲームの進行などゲームの根幹を担当し小システムは個人の衣装、お店の看板、なんかを担当している。どんな服を着てても為替とかに影響を与えないだろ。そして、高位のプレイヤーはアクセス権限を使わずに小システムに干渉することができる。それ自体が仕様のシステム内システムみたいなものかな。気もその一つ。システムを変更しどれだけ自分の都合のよい現実を作りだせるかが真のハイランカーの実力の見せどころ。例えばレベル400まで到達するとボーナススキルが一つ与えられる。それがシステムクリエイトスキルと呼ばれるボーナススキル。自由にスキルを作れるのさ。自由にとはいうけどあくまで大システムに認められた小システムに干渉できる力。荒唐無稽なのはできない。逆に荒唐無稽でなければ、大システムに影響をさえ与えなければなんでもできる!オレのシステムクリエイトスキルが【神をきどる観測者】。セカンドワールドオンラインのログイン中の全ての生命の現在位置やステータス等が分る」
(まっ、それだけじゃないけどね)
「なるほど、それを使ってエミリーの現在位置を特定したのか」
「じゃあ、RDHが小システムに干渉できるのはなんでさ」
「前にも言ったけど、あいつの正体は神だからな。神の種族固有スキルに【神託託宣】や【クエスト創造】、【クエスト初期化】なんかがあるんじゃないか?」
「ということはシステムメンテナンスを止める方法を探さないといけないのか…」
「いくらシステムメンテ中とはいえ、システムメンテ中のバグや抜け穴などいくらでもある。直接転移は不可能でも第5階層の適当な位置に下りて、そこから地続きで歩いていけば到達するんじゃないか」
渚が勇ましい言葉を吐いて会話に参加してくる。
「エクシード王国はエクシード大陸なんだ。たぶん、システムメンテ中は大陸自体が障壁みたいなものに守られて入れないはずだよ」
「ならその障壁を斬ればいいだけのことだ。ここで議論してても始まらない。まずは現地に行ってみてできることを色々試してみるしかないではないか」
「それで半壊状態のエミリーはどう修復するのさ?」
「うっ、それは…」
「報音寺はここに残って【神をきどる観測者】を使ってエミリーの修復をできる人材の探索・交渉に当たってくれ。治癒系のハイランカーか時間系のハイランカー、あるいは人形使いのハイランカーからならなにか情報が手に入るんじゃないか? 最悪、見つけてくれさえすればオレが交渉に当たる」
「えっ~なにげに協力するのが自然みたいな流れになってるけど、オレが君ら協力する義理はないんだけどね。【神をきどる観測者】を使うのもただじゃないんだよ。あまりに過ぎたるシステムクリエイトだと大システムからの干渉が入るからわざとデメリットを残してるし、エミリーのためにそこまでコストをかける情熱は正直ないかな」
「報酬はお前のPKを見逃してやるというのはどうだ?」
「ふふっ、ここをドコだと思ってるんだい。セカンドワールドオンラインの中だよ。君の実力でオレをPKできるかな?」
祥君は無言で報音寺君にナイフを突きつけた。
読んでいただきありがとうございました。今回もなかなかパソコンの前に立てない割りに普段より多めに書けてしまいました。自分でも分量調節がうまくいきません。毎日、このぐらい書ければいいのですが…
4人で会話を回してるのでもう少し地の文を書きかたかったのですが時間がないのでまた、そのうち修正しようと思います。
明日の投稿は8時を予定しています。よろしくお願いします。ブックマーク、感想、評価、メッセージなんでもお待ちしております。生きる糧なのでぜひともお願いします。




