表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
712/985

第712話 ドレフュスは戦場でらしくない自分に気付く⑥

 「ご自慢の【物理攻撃完全無効化】はそれで終わりか? その程度で、【物理攻撃完全無効化】を名乗られては本物の使い手に消し炭にされるぞ」


 今度は私が見下ろす格好で喜汰方に挑発を入れる。 

  

 「【霧化】の状態でもダメージを入れられるのなら、【霧化】にメリットはない…プレイヤーならともかく、NPCに【吸血鬼の威嚇】が効いていないのは理解に苦しむよ。よほど抵抗力が高いのか。さっきの小僧には効いていたのにな…お前の言う通りだ。【霧化】は【物理攻撃完全無効化】とは似て非なるものだ。劣化版とすら呼べない。俺は精神威圧系スキル【吸血鬼の威嚇】と話術を駆使して【物理攻撃完全無効化】を演出していた。トッププレイヤーには一瞬の隙を、ミドルプレイヤーなら看破できても対処ができない自慢の防御法だ」


 あっさりと【物理攻撃完全無効化】の種明かしをする。

 自分の詐術を看破された場合、普通の人間は激昂したり、恥じたりするものだが喜汰方にはそんな素振りが一切ない。

 自分の技の弱点を把握した上で誇りを持っているのだろう。

 こういうタイプの人間は強い。 


 「それに【霧化】や【部分霧化】を使うと攻撃方法が限定されてしまう。さっきの小僧ならたとえ【聖属性】の武器を持っていても、嬲れただろうがお前はそうはいかん。【吸血鬼】の全力を出せる人型に戻っただけだ」


 いつの間にか手にはサーベルを持っている。

 長々と解説していたのは無限収納アイテムボックスから武器を取り出すためだったのか。


 「人でありながら人を辞めた者の力を舐めるなよ」


 そう叫ぶと喜汰方はまっすぐこちらに向かって突っ込んでくる。

 『ウィングブーツ』は迎撃には不利。

 足の踏ん張りがまるで効かないのだ。

 咄嗟に『ウィングブーツ』を脱ぎ、自由落下。

 喜汰方が人型を維持して戦うなら、地上戦に持ち込める。

 不慣れな空中戦に付き合う義理はない。

 思惑通り、空中で方角を変え、私に迫ってくる。

 

 「【赤量裂破砲】」


 左手で構えを作り、遠距離攻撃を射出。

 高出力の赤の光が喜汰方を飲む込み。

 直撃したが殺せてない。

 フル出力で放てば『フロストフィスト』が破損する。

 加減しすぎたか。

 ダメージは入ったが致命傷でもない。

 真っ直ぐこちらに向かってくる。

 

 「【三段抜き】」


 手に持ったサーベルから【スキル】が放たれる。

 【三段突き】の進化技。

 【刺突】系スキルの中でも上位の技だ。

 【剣術】も使うのか!?

 全て完全に回避することはできたが、この腕前の相手に接近戦は不利か!?

 距離を取り、態勢を立て直す。


 読んで頂きありがとうございました。明日の投稿もなんとか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージ等あれば何でもお待ちしております。

 皆様のポチっとが私の創作の『目覚ましが鳴る一分前に起きれた。体調がいいな…』(意味不明)ですので何卒よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ