表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
689/985

第689話 フェビアンは最も損な役割を務める④

 俺の体から【白気】が消えた!?

 各務原の言葉を確認するために【白気】を展開させるがまるで発現できない。

 【白気】を奪っただと!?

 噂ではそんな【スキル】も実在するとは聞くが、そんなことが本当に可能だとは…

 だが事実、俺は【白気】の展開ができない。

  

 「これで俺も【白気使い】ってわけだ。いくぜ」


 各務原が下卑た笑顔を浮かべながら、攻撃を再開してくる。

 動きが鋭くなっている。

 傍目にもスピード、威力、回復など全てのパラメーターが上がっているのが分かる。

 【白気】を展開させている証拠だ。

 受けた攻撃の感触からも【白気使い】であることが分かる。

 一方、俺はというと全ての身体能力が落ちたせいで先程まで躱せていた各務原の攻撃が躱せない。

 こんな時、春日井やクーリッジのように複数の【オーラ】が使えれば、ここまで追いこまれることもないものを。

 俺は単色の【オーラ使い】だ。

 クーリッジや春日井など、才能のある人間は複数気オーラの同時使用を実行してくるだろうが俺のような凡人は単一気オーラを磨くしかなかった。

 流石にそのあたりの悩みはとうの昔に卒業した。

 要は【白気使い】として地上最強の男になればいいだけのことだからだ。

 評価など後からいくらでもついてくる。

 天下を取れば、単色の【白気使い】こそが最強と後から理論も追いかけてくるだろう。 

 例えば、二色を求めるのは才能を分割するような行為だ。

 限られた才能を単色だけに注ぐ方が効率がいいといった具合に。 

 実績が先で評価など後からついてくるものなのだ。

 だから、複数【オーラ】を羨ましいとも思わなかった。

 【気】には無限の可能性がある。

 工夫次第でどんな敵とだって戦える。

 そう思っていた。

 しかし、【白気】を封じられるという事態はまるで想定外だった。

 【気】とは第三系統外。クロサガ王国以外では使える者も限られている。

 そんなマイナーな能力を封じようというものがまずいない。

 それに俺自身が長年かけて成長させてきた能力だ。

 それを奪える【スキル】が存在するとは。

 いいかげん【スキル】についても研究を始めなければならない。

 【魔王】戦でそれを思い知らされた。

 春日井と出会ったことで止まっていた時間が一気に動き出した感がある。

 新しい課題。基礎技術の向上。若手の指導。

 やらねばならないことが山程ある。

 これまで引きこもっていたツケを一気に支払ってる気分だ。

 だが、不思議と悪い気はしない。

 この状況も自分が【白気】頼みの戦闘ばかりしていたせいでこうなった。

 ならば、【白気】がゼロになった時のシュミレーションだと考えれば、絶好の稽古場になる。


 読んで頂きありがとうございました。明日の投稿もなんとか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージ等あれば何でもお待ちしております。

 皆様のポチっとが私の創作の『当たり前が一番最強の幸せ』(意味不明)ですので何卒よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ