第67話 ぼっち飯の渚が自身の交友関係から情報屋を紹介してくれた
「祥君にはまだ助けを求めない。一から十まで祥君の助けを借りたんじゃパートナー失格だよ。まずは自分でできるところまでやってみるよ。けど私、独りでは階層間移動もできない。だから力を貸してよ、渚」
私は自分の正直な気持ちを渚に伝えた。打算ではなく、誠意。彼女のような人間を動かすときに必要なのはありのままの心だ。若干、自信のワガママも入っているがそれは渚がピンチの時にまた返せばいい。もっとも生死を共に戦った仲間だ。ここまでかしこまった依頼をせずとも彼女は力を貸してくれる。
「なにを今さら、もとより、そのつもりだ。けれど、エミリーの自由意志で動いたのではなく、その仮面の男に拉致されたと考えた方が自然か。だとすれば、本当にセカンドワールドオンライン全てをかけずりまわることになるな。やはり、情報系の有望な人探しギルドをあたるべきか・・・」
渚は至極当然と言った風に答え、次の方策について考えていた。
「ああっ、そういえば2年の先輩で1人そんなのがいたな」
なに!? 初聞きだ! そんな高位プレイヤーがまだ身近にいたのか!?
「彼女も小学からの参戦組の1人だ。名は確か三重野飛鳥」
「ところで前から聞きたかったんだけど、あなた達ってどうやって年齢制限を超えて小学の頃ログインしたの? やっぱ、親が金持ちなの?」
「いくつか裏技はあるがオーソドックスなのは海外からのログインだな。海外はそんなログインの年齢制限などないからな。海外旅行なので海外でログインし、そこをホームポイントに設定する。その後、日本に戻り、普通にログインすると初期位置が海外になる。そこから転送で日本に戻り後は普通にプレイするだけだ。その他思いつくのは闇マーケットなどで他人の情報体を買う方法かな。借金で首が回らななったものは自分のアバターをよく売りにだしているんだ。それを入手するとか、クエストを進めていけば正規ルートで新しいアバターを買うことができるという噂なんかもあるな」
「なるほど、けど、どうしてそういう方法がネットや口コミで出回ってないのよ」
「一応、不法行為だからな。ネットに書いてもオートで消されるし、口コミも違法行為をおおっぴらにはできんのだろう。知っている人間は知っているが知らない人間は知らないなんて情報は山ほどあるぞ。だから我々は常にアンテナを立てて情報収集をせねばならんのだというのが私の持論だ」
渚が手を腰に当ててドヤ顔で言ってきた。こういうときの渚はいつも自信満々だ。
「おっと、そろそろ昼休みが終わるな。件の先輩は確か第2新聞部だったはずだ。では放課後、部活棟の前に集合だ」
言いたいことを言いきって渚は気持ちよくなったのか、仕切りにも自信が見て取れた。無論、私に異存はなかった。
読んで頂きありがとうございました。明日の投稿は9時を予定しています。よろしくお願いします。ブックマーク、感想、評価、メッセージなんでもお待ちしております。
7月17日 新聞部→第2新聞部に表現を変更しました。「人生」のアニメを見たせいではない。どちらかというと「アスラクライン」の影響です。第2新聞部の方が膨らませやすいかなと思いまして・・・




