表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
518/985

第518話 ホテル・ソウコクハンでの激闘⑥

 【加護】とは【スキル】、【称号】、【魔法】、【気】、【第三系統外】などとは独立した、【神】や【高位生物】、【高位存在】から与えられる【付与効果】のことだ。

 私自体、【加護】状態は初めてだ。多くの効果はステータスのアップ。

 中には特殊な【スキル】を代償無し・回数制限無しで使えるものもあるという。

 【神亀の加護(弱)】。玄導との話の流れからすれば、これは間違いなく防御系のステータスアップだ。おそらく常時発動パッシブスキルのようなものだろう。

 嬉しいことに初めてウィンドウに加護の欄が出現してきた。

 うん!? 身に覚えのない【加護】が有効化されている。

 【下学上達の加護】。

 おそらく、RDHランダムデスハッピーだ。

 やはり私に内緒で加護をくれていたのか。

 名前から察するに【スキル】等の修得速度が上がるのではないか。

 【黄金気】などやたら難易度の高い技術をこうも簡単に修得できていたのはこの【加護】のおかげだったのかもしれない。

 他にも負に落ちない現象が何度かあったがそういうことか。

 【神亀の加護】と【下学上達の加護】。

 2つとも有効化しようとすると警告文が流れる。

 

 >【神亀の加護(小)】と干渉するため、【下学上達の加護】が消失します。よろしいですか?

 

 消失と表示されるのが気になる。【神亀の加護】を外せば、もう一度付け直せるのだろうか。

 最悪、RDHランダムデスハッピーにもう一度、加護をくれるようお願いしないといけない。

 そういえば、あいつも直弟子の1人のはずなのに全く姿を現さない。あいつにとっては人族同士の戦争など日常茶飯事なので興味がないのだろう。

 【下学上達の加護】を外せばどうなるのか。

 すぐにでも実験したいが今は戦闘中だ。沸き立つ好奇心をなんとか殺してクーリッジと対峙する。

 クーリッジは玄導が消えたことで明らかに安堵している。一度きりの身代わり召喚獣だと思ったのだろう。

 だが、不用意に攻めてこなくなった。ようやく、私がどんな手を打ってくるか分からない危ない奴だと認識できたのだろう。

 慣らしのための時間が僅かでも欲しかったのでありがたい。

 なぜかウィンドウにはオン・オフのカーソルが存在する。加護というのは常時発動パッシブスキルが基本ではないのだろうか? 

 僅かなためらいを振りきり、オンに切り替える。 

 なんだ、これ!? 身体が重い!??

 この身は情報分身体アバターだ。実際に重さなどという不愉快な感覚を味わうことはない。

 一定以上の熱さや、痛みは完全にシャットアウトされる。

 そうでなければ危険すぎる。

 実際、インフィニット・ステーションの開発初期にはフルダイブ中、炎の攻撃を喰らい身体に火ぶくれが発生しその危険性が訴えられた。

 想像妊娠なんて病気もある。

 精神が肉体に与える影響は甚大だ。身体に異常がなくとも、精神に異常をきたせば人は病む。

 よってインフニット・ステーションには2重3重の安全装置に組み込まれている。

 それでも心配だから、我が国では法律で禁止までしてある。

 だが、確かに身体が重いと感じる。おそらく不快指数と環境設定の限界点で設定してあるのだろう。 

 これは重量も相当あるな。 

 動作が酷く緩慢で剣を持つのも億劫だ。

 動くこともままならない。

 まさか【神亀の加護】の代償とはこの超重量のことか。

 これでは【加護】ではなく【呪い】ではないか。


 読んで頂きありがとうございました。明日の投稿もなんとか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージ等あれば何でもお待ちしております。

 皆様のポチッとが私の創作の『背筋を伸ばしてキーボードに向かえば集中力がアップすると気付いた。コルセットでもしようかな…』(意味不明)ですので何卒よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ