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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第2章 早くレベル400ぐらいになってください。えっ、私、まだレベル4なんですけど…
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第49話 ワガママで可愛くて労を折ることを厭わないNPCです

 ヘンドリュック開拓村へ向けては先頭に天都笠さん、次に私、三番目に報音寺君、一番後ろにエミリーという順番で移動した。

 天都笠さん移動速度が滅茶苦茶速くて私はついていくのがやっとだった。この身は情報体アバターなので身体が疲れるということはまるでないのだが一瞬でも操作ミス、というよりも気を抜くとすぐに距離を離されてしまいずっと神経を張り詰めて移動した。エミリーも平気な顔をしてついてきたがショックだったのが報音寺君まで平気な顔で移動してきたことだった。たったレベル15ぐらいの差でココまで差がでてしまうものなのだろうか。

 途中、モンスターも数体出たが報音寺君が削り天都笠さんとエミリーが瞬殺してしまう。こんなに楽に倒してちゃんと経験値が入っているのか心配だ。きっかり30分ほど走っただろうか私達は問題なくヘンドリュック村に到着した。

 

 「よし、無事、到着。それでなんて人を探すんだっけ」


 私が口を開くとすぐに報音寺君から突込みが飛んでくる。


 「おいおい、しっかりしろよ、パーティーリーダー。マシュマーさんだろう」


 「けど、この中から探すのは骨が折れるね」


 100年前に有ったと言われる普通のロールプレイングゲームならせいぜい20人ぐらいだろうがヘンドリュック開拓村には老若男女ざっとみただけでも200人ぐらいはいるように思えた。


 「こういうものは村長が依頼者と相場が決まっている、村長を探すぞ」

 

 天都笠さんが仕切り、私達は村長の家を探した。しかし村長の家はすぐに見つかった。なぜなら村の中心の一番大きな家だったからだ。私達が異世界の冒険者だと村長の家から出てきた人間に伝えるとすぐに村長との面会が叶った。しかし、結果は全く予期せぬものだった。


 「マシュマー? はて、そんな人間、この村におらんぞ」


 社交辞令から始まり、天気について話、ヘンドリュック村のヨイショ、私達がこの村に来た理由を話し、最後にマシュマーについて尋ねるとそんな返事が返ってきたのだ。私達はこの村への滞在許可をもらい丁重に村長宅を出て再び首をひねった。


 「あれ、おかしいな? なら、こういうときは村一番の物知りとか、怪我をした元村一番の戦士とかかな」


 天都笠さんがその豊富な知識を披露する。私達は異存がなかったので村一番の物知りや怪我をした元村一番の戦士を探したが


 「マシュマー? そんなやつ知らねえな?」


 「マシュマー? そんなやつ聞いたこともねえぞ」


とやはり、分らないという答えが返ってくる。


 「おかしいな!? どういうことなんだ」


 天都笠さんが首をかしげつぶやく。しかし、この場で最高レベルの天都笠さんが分らないことを私達が分るはずがない。私達が押し黙っていると報音寺君が口火を開いた。


 「たぶん、これは神託クエストだ。エクストラクエストにもいくつか種類があって、中でも神託クエストは最難関の一つだ。依頼者が長い年月、強い想いを持って神に祈りをささげると時折、神にその祈りが届く。そうして神がその願いを叶える代行者としてオレ達を送り込む。それが神託クエストだ」


 そうだ、そうだった。何でも知っているのが報音寺君だった。立て石に水が如くすらすらと解説がでてくる。 


 「それって情報管理局しやくしょと神とが接点を持ってるってこと?」


 「さてな、そこまではオレも知らないよ。ただ、どこぞの神がこの一件に関わっているのは確かだと思う」


 「じゃあ、どうするの? まるっきり情報がないよ」


 「そうだな~もっと情報管理局しやくしょで情報を集めておくんだったな」


 私達が打つ手なしと沈黙しているとエミリーが提案してきてくれた。

 

 「当てが無いのでしたら一般的な手法を取るしかないでしょう。ここは4人に分れ、この村の住人一人一人に最近なにか変わったことはなかったですか? 困っていることはないですかと? 御用聞きのように聞いて回る方法しかないでしょう」


 やはり、それしか方法がないか。すごく時間を取るから嫌だったのだが・・・・

読んで頂きありがとうございました。全く気付いてなかったのですが一ヶ月連続毎日投稿に成功しました。これも皆様のおかげと締切の神のおかげです。拙い投稿ですがこれからも投稿を続け少しでもレベルアップを図りたいと思っています。よろしくお付き合いをお願いします。さて、明日の投稿ですが18時から23時ぐらいの間で行きたいと思っています。まだ書けてないですが今から頑張って書きますのでよろしくお願いします。


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