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第459話 盗賊団のアジトへようこそ⑦

 フェビアンはまるで私の内面を覗きこんだような発言をしてきた。

 彼とは一戦交えただけの間柄だ。どうしてそこまで私のことを信用できるのだろう。 

 私の疑問が顔に出てしまったのだろうフェビアンはさらに言葉を重ねる。


 「高度な気使い同士が戦闘すると互いに互いの内面がなんとなく分かっちまう。コイツは嘘付きだとか、どのくらい本気で言ってるのとか。お前には俺の心の有り様が見えなかったのか? だとしたら俺の魂の純度が劣ってせいかもな。俺にはハッキリお前の魂の姿が見えたぜ。ギラギラと輝く恒星のような煌きが。まっ、俺がそれだけ春日井を期待してるってことだ。頼むぜ、ボス」


 私の不安そうな表情を見てフォローまで入れてくる。

 早くも彼に色々、配慮させてるな…


 「悪りいがまだ、寝足りねえ。明日、正式に紹介するから、もう少し寝かせてくれ。そういや春日井は黒佐賀じじいと同じ異界人か。なんか、レベルが低いと魂を現界に留めるのが難しいんだったよな。いいぜ、一旦消えて、また戻ってこいよ」


 確かにこれ以上ココにいてもまた、ヨウメイと鉢合わせして気まずい雰囲気なるかもしれない。セーブ位置を頭目の部屋の書斎に固定し一旦戻ることにする。




◇◆◇

 



 翌日、朝早くにログインした私が書斎から出てくるとフェビアンがそこにいた。どうやら自室で訓練中のようだ。

 左腕で片手倒立し、右肩から【白気】の腕を作り、倒立状態を作ろうとしている。戦闘状態でもないのに身体中から【白気】が漲っている。今、戦えば負ける。そんな迫力があった。


 「よっ! 春日井、遅かったな。もう部下達には事のあらましを説明しておいたぜ」


 フェビアンは私の顔を見るなり、訓練を継続したまま声をかけてくる。


 「随分、元気だね。昨日より強そうなんだけど」


 「分かるか? 完全回復してるぜ。やっぱ【気使い】はこうじゃなくちゃな」


 そう言って【白気】でできた腕を消し、両腕で倒立を完成させる。魅せつけるように両腕を隆起させるのでよく見ると両腕から傷跡が完璧に消えていた。


 「まあ、ネタの正体はスキル:【白癒眠】が発動したからだな。使えたのも10年ぶりだ」


 ようやく倒立を止め、地に足をつけ私に相対する。


 「【白癒眠】の効果は体力の完全回復、傷口の完全修復、【白気】の完全回復、【白気】の増加(微量)と【治癒系スキル】の中でも最高峰の一つだ。難点は6時間以上の無心での睡眠という前提条件だ。心配事や不安、雑念があると全く発動しねえ。修得はできてるが使えたのは生涯で数回きりのレアスキルだ。幸先がいいぜ」


 読んで頂きありがとうございました。明日の投稿もなんとか頑張ります。

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