表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第2章 早くレベル400ぐらいになってください。えっ、私、まだレベル4なんですけど…
29/985

第29話 最強のNPCを護衛につけると聞いていたがやっぱり話が違う

 「その後、私は彼に請いエクシード城まできてもらい、そこで数ヶ月、この国に逗留されたのです。元々、冥龍王を撃退した者を王位につかせるというのは初代様からの遺言でした。ショウ様は当然のごとく条件を満たしているのに、自分は一介の冒険者にすぎないから王位継承などできないとおっしゃる。しかし、初代様の御遺志を尊重し、なんとかショウ様に王位継承を呑んでもらおうと我が父を筆頭にあの手この手で勧誘します。私もショウ様には王位継承を引き受けてもらいこの国をさらに発展させて欲しいと思っていますがショウ様程の人材をこのような辺境の国に縛り付けてよいのかという懸念もありました。ショウ様はこの大陸、いやこの星全ての繁栄のために立つべきなのではないかと思ったのです」


 エミリーの話はクライマックスを終えいよいよエピローグに入っていった。


 「そのような私の葛藤を見抜いてらっしゃたのでしょう、わたくしにも頻繁に声をかけ、別大陸の話などをよくして頂きました。剣に生き、己の剣の限界を知り、人柱を志し、人柱から解放された当時のわたくしは生きる目標を見つけ出せずにいました。ですから当時のわたくしには別大陸の存在がとてもまぶしく見えたのです。やがて別れの時がやってきました。ショウ様はべそをかき、見送るわたくしに約束を一つくださったのです」


 そこで話を切ると、エミリーは最高の笑顔でこうきり結んだ。


 「今度、このエスクードに来たとき、私に外の世界をみせてくれると」


 おーい、祥君。城を一つ持ってる、ベッド代わりとか言ってたけどずいぶん話が違うんですけど…


 「それで出発はいつ?」


 エミリーがウキウキしような声で尋ねてくる。

 なんなのだ、この流れは!?


 「今日、今すぐと言いたいところだが…まだ兵士も大勢いるし、正面突破はキツイかな。夜陰に乗じて城をでて転送でひとっ飛びってところかな」


 なぜだ。なぜ、刑務所からの脱出みたいな話になってきているのだ。


 「えっ、えっ、正直に王様の許可をもらってってわけには行かないの?」


 打ち合わせをする2人を制止するため、私は正攻法を提案してみた。


 「相手はこの国の姫様だぜ、城下町にお忍びで行くのとは次元が違う。最悪死ぬ可能性だってあるわけだし、許可を出す理由がないよ。それに王位継承の話も残ってるし…許可は出ない。王位継承を押し付けられこの階層から永久に出られない。バッドエンド一直線だよ」


 祥君の中では護衛を付けるって話を切り出した時、既にこの計画ができていたのか!? 全く、取り付く暇もなく城からの脱出が規定路線になっている。


 「それにお姫様を城の外に連れ出すなんてのは王道中の王道クエストだろ」


 あかんこの人、る気満々や…


読んで頂きありがとうございました。明日も25時ごろに投稿したいと思っています。よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ