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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第2章 早くレベル400ぐらいになってください。えっ、私、まだレベル4なんですけど…
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第24話 チートその②白気について教えてあげよう

 「【白気】は回復に特化してるだけで別に、攻撃に使えないわけじゃない。普通に攻撃にも使え、なおかつ回復に特化してるってだけだから」


 そう言って祥君が【白気】について補足説明してくれる。


 「じゃあ、【気】の基本技、【集気法】と【気弾】の練習をしようか」


 おおっ、なんか本格的にレベルアップに向けての特訓みたいだ。

 私は俄然やる気になってきた。


 「【集気法】は主に有機物からから少しずつ、【気】を吸収する技。森林や滝など自然豊かな場所では集めやすいけど、ビルや道路といった無機物の周りでは集まりが悪いから注意ね」


 祥君の解説は穏やかで非常に心地よい。聞いていて自然と耳に入ってくる。


 「けど長年使い込まれた無機物とか本人の強い執念が刻んである無機物にはやっぱ【気】がたくさん集まってるね。紙幣なんかまさにそうだよ。同じ無機物なのに1枚1枚刻み込んである【気】の量が違うんだから面白いよね。どれだけの血を吸ってるのやら。たまにそうやって札束の中から強い【気の】こもった札はコレクションしてるんだ。持ってるだけで【冥力】はあがるし、媒介としても優秀だし、武器としても優秀なんだよ。【気礼殺】って技があってね、お札に【気】をのせて相手に当てるんだ。札の額面が高かったり、乗ってる【気】の量でダメージ量が変化するんだ」


 どうやら祥君は解説を始めるとその思考を全て言葉にしない気がすまないタイプのようだ。

 さっきから関係ない話がチラホラ出てきている。


 「おっとまた、話がずれたね」


 祥君が手で謝罪のポーズを取って謝る。

 ようやく、脱線が過ぎることに気づいてくれたようだ。

 女の子は飽きっぽいのだ。

 もっと私の様子をじっくり観察してほしいものだが、この彼氏君は。


 「とりあえず、【気】の認識はできる?」


 「うーん、祥君みたいに派手に出てれば分かるけど、木とか水とか微量なのは分からないね。さっきまで、普通のプレイヤーやNPCノンプレイヤーキャラクターも【気】をだしてるのが分かったのに今はもう分かんないや」


 「【視気薬】の効き目がきれたんだね。残念だけどあの1本しかもってないんだ」


 まだ飲んでから数分しか経ってないのにもう切れたのか…

 私ががっくりした顔をしてると祥君が的確にフォローを入れてくれる。


 「まあ、レベルが上がればたぶん勝手に覚えるよ。【視気薬】1本で気を開眼できただけでよしとするか」


 「結局、【気】が見えるようになった、【気】をまとえるようになったことで何が変わったの」


 「この状態でも【気】なしに比べて圧倒的に攻撃力、防御力、運動能力がアップしてるよ。あとはとにかく【気】の認識に重点をおいてたら色々できるようになるんじゃないかな」


 「そんないい加減な…」


 「仕方が無いよ、オレは教師のジョブなんて持ってないんだから」


 「さて、さすがにいくら我がギルドのマスターといえど四六時中、一緒にいてレベルアップに協力するのもしんどいからさ、強力なNPCの護衛をつけるよ。じゃあ第五階層まで降りようか。実は1個城を持ってるんだ」


 また、さらっととんでもない問題発言が祥君から飛び出てきた。


読んで頂きありがとうございました。明日の投稿は25時ごろになるかもしれません。よろしくお願いします。


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