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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第2章 早くレベル400ぐらいになってください。えっ、私、まだレベル4なんですけど…
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第23話 チートその①気について教えてあげよう

「まずは真澄さんのレベルアップから始めようか。とりあえず、レベル200程に上げてもらわないと話にならないんで…」


 ある晴れた日の日曜日、休みの日だというのに私達は朝の9時からログインし、我がギルド(いいかげん名前がほしい)の戦略について話し合っていた。

 といっても主戦力は祥君なのであくまで彼のリードに従うという形になってしまう。

 まあ、非現実オンラインは彼が担当し、現実オフラインは私が担当すればいいか。


 「まず、レベル外スキル、【気】の扱いについて覚えよっか。これってわりと重要な概念だと思うんだけど、意外と高レベルプレイヤーでも知らないんだ。だから真澄さんがこれを修得すればレベル200の気なしプレイヤー相手に十分、勝算が出てくるよ」


 おおっ、すごい!

 まさに私が待ち望んでいた展開じゃないか。

 分かってるな祥君。

 ということはこれを使いこなせれば天都笠さんにも勝てるんじゃね?


 「【気】ってのは元気、根気、勇気、って感じに日常生活でも使われてる心由来の精神エネルギー、または生命エネルギーでいいのかな!? まあ、よく分からないものだけど確かに存在するものなんだ。仮想世界セカンドワールドオンラインの中では現実世界のほぼ同じ世界がコピーさており、その上でプレイヤーの動きや気配感知などあらゆる能力が倍化、先鋭化されている。だから当然、現実世界であった【気】も倍化されてるって訳。けど多くのプレイヤーがこの【気】の存在を知らない。なぜか!? 初期ステータスに表示されてないからだ。普通は特殊クエストを達成して、NPCノンプレイヤーキャラクターから教えを受ける。または【気】の扱いをマスターしてる【全ての気を獲得したもの】《オーラーマイスター》の称号を持つ人間から教えを受けるってのが一般的だね。まあ、真澄さんは後者かな。オレはオーラーマイスターの称号は持ってないんだけど」


 「え~無免許操業~それはなんか嫌だな~」


 「まあまあ、これもPKプレイヤーキル職人と同道するデメリットだと思って。【黒気】、【青気】、【紅気】とかメジャーなのはほとんど使いこなせるし、こと戦闘においてなら【オーラマイスター】の称号持ってるやつより普通に強いし、ちょっと時間をかければ多分【オーラマイスター】も取れるんだ。ただ、多重殺人者プレイヤーキルマイスターの称号とちょっと相性が悪くて放置してるんだ。【白気】は分かるけど、【紫気】、【王気】とかなんのために使うのかイマイチ分からんから取ってないだけで…」


 祥君は自分が出した問いに自分で答え難しい顔になる。面白い人だ。


 「話が脱線したけど、レベルが上がればレベルアップ補正で当然、ステータスは上がる。この時、【気】の総量も上がるんだ。だからレベルの低い内に【気】の扱いを修得するのは悪いことじゃないんだ」


 話をしながらも、左手でウインドウ操作を高速で行なっている。

 祥君の利き手は確か右手のはずだったのに。

 数ヶ月後の私は、あんなこともできるようになっているのだろうか。


「じゃあ、これを飲んで」


 上の空で聞いていると突然、青い色の液体の入ったビンを渡される。

 アイテムボックスからひっぱり出したのだろう。

 ビンはまるでエリクサーでも入っているかのように立派なのだが、液体の方は明らかに色が悪い…

 コップにペンキが注いあるようなものだ。


 「これは【視気薬】。これを使うと【気】が肉眼で見えるようになるんだ」

 

 どや顔で説明してくれるが、飲みたいという気持ちは一切、抱かせない出来だ。

 正直、これならキレイな色をした毒でも飲んだ方がましなのだが…

 とはいえ、飲まないと前に進めない。

 私は意を決して飲んだ。

 喉ごしこそ悪くないものの、すっぱさが半端ない。それを中和させるために甘みを入れているのだろうが逆効果だ。

 一気にテンションが下がってきた。

 さらに後味はこってり、粘着質。

 もう2度と飲んではいけない類のものだ。

 身体がホカホカしてきた。後遺症まで残るのか。


 「まずい。ドロっとしててすっぱさと甘さがそれぞれ独自の主張している。まずい!」


 「まあ、味は黒佐賀が作ったものだから仕方ないよ。それよりどう? なにか変化はない?」


 問われて祥君を見てみると祥君が黒いオーラのようなものをまとっていた。


 「なんか黒いオーラみたいなのが祥君の周りを包んでるね」


 「おおっ!!! 成功だ!! そう、これが【黒気】。攻撃力をアップに特化した【気】なんだ、じゃあ、これは?」


 今度は紅いオーラみたいなものをまとっている。


 「なんか、紅いオーラみたいなものをまとってるね」


 「そうそう、これが【紅気】! 炎属性を主にアップさせる【気】だよ」


 「じゃあ、この鏡で自分の姿を見てみて」


 祥君が手鏡を渡してくれたので見てみる。なんか私は白いオーラみたいなものをまとっていた。


 「なんか、白いオーラをまとってるね」


 「そう、それが【白気】だ。回復なんかに特化した【気】だよ。最後に自分のステータスを見てみて」


 「おおっ、【気】の表示が増えてる」


 >【白気のスキルを獲得した】


 「わっ、なんか出たよ」


 「おめでとう。【白気】の獲得に成功したね」




読んで頂きありがとうございました。なんとか21話書き終えました。明日もなんとか投稿したいと考えていますのでよろしくお願いします。

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