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ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第3章 若い時の苦労は買ってでもしろと言うが親が貧乏だと背負わなくてもいい苦労をオートで背負い込む
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第222話 全てゼロからやり直します②

 イグナティウスもペコリと頭を下げて魔封礼師のお姉さんを追って去っていった。


 「さて、わたくしも戻りますか。大要塞マムルークでの軍事教練がありますので」


 エミリーが剣を納めて私達に挨拶してくる。一方的に呼ばれ、一方的に戦闘終了を告げられる。今回の戦闘で絶対的に損をしたのは彼女だ。だというのに恨み言一つ言わず私達に別れの挨拶を告げてくる。


 「ショウ様と全力でお相手できて楽しかったです。真澄様、カンザス一等執政官の言うことなど無視して下さい。そして、どのような形に終わっても構いません。それでも一目、要塞に来て兵達に会ってくださいね。皆、あなたが来るのを心待ちにしているのですから。今日のこと、これからのこと、詳細は後日、お会いした時、聞かせてもらいます。今日はお暇しますね。御二人でもっと話し合ってもらったほうがいいと思いますので」


 それだけ言うとエミリーは転移し消えていった。おそらく大要塞マムルークに帰ったのだろう。

 広い室内。敵の施設だというのに私達は2人きりになる。先程までの喧騒が嘘のように静かだ。


 「えっと、色々あったけどオレも久しぶりに全力を出せて面白かったよ」


 先に沈黙を破ったのは祥君だった。さっきまでの殺人マシーンと化した鉄面皮はどこへやら、いつもの祥君に戻った感じだ。とても穏やかで話しやすい。


 「そうだね、私も死力を尽くして戦えたから戦闘面では収穫があったよ。けれど、エミリーは言葉を濁してくれたけど私としてはなにも解決してないんだ。領地経営は息詰ったし、水無瀬さんとの復縁もまだ。一個一個ゼロから全部やり直すよ」


 「領地経営が負担になるならやめてもいいよ。元々、真澄さんのお金儲けの意味でやってもらったんだし。あんなに真剣にやることないのに」


 「ううん。やっぱりせっかく手をつけたんだからやれるところまではやってみようと思う。さっき自分で言ったでしょう。『人生をやり直すってことは何度も何度も失敗して正しい道を探し出すこと』だって。だから私がそのお手本を見せないと祥君に悪いでしょう」


 そう切り返すと祥君はそれ以上、やめろとは言ってこなかった。私の決断を尊重してくれたのだろうか。ああは言ったが祥君の力も借りて領地経営を成功させたいので賛成してほしいが。


 「根本的な問題は時間がないことなんだよね」


 話題を変えるためにも声に出して自己分析する。せっかく、祥君が隣にいるのだ、悩みをどんどんぶつけてみよう。って、そうかそれを学校でやればよかったのか。今頃になってそんなことに気付くなんてほんと、私、追い詰められてたな。


 「今日はまだ、昼過ぎか…いつもずっと朝からログインできていればもっと領地経営も力が入れられるんだけど」


 「なら、いっそ学校辞めるかい?」


 祥君が素の表情でとんでもない提案をしてきた。学校を辞めるって!? 流石にそこまでは思いきれないぞ! 


 「時間軸をずらしたフルダイブ環境下の学校ってのもあるんだ。まあ、そこそこめんどくさい学校だけど、ちゃんと国が認可した私立高校だよ。オレは【プレイヤーキルマイスター】を持ってるし、真澄さんは【領地経営者】。たぶん試験も学費も免除されて転入できるよ。あるいは転送基点柱ディメンション・ピラー福天高校いまのがっこうに作り、そこから通うとか。まあ、手段は色々あるよ」


 読んでいただきありがとうございました。本当は24時から25時に投稿したかったんですが遅れました。結局、早朝になってしまいました。申し訳ありません。

 明日の投稿もなんとか頑張ります。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージ等あればなんでもお待ちしております。

 皆様のポチっとが私の創作の『明日は徹夜か…徹夜明けで執筆は不可能だから事前に2話作らねば! しかし、1・2話分しか作れず。仕方が無い、根性で徹夜明けに残り0・8話分作るぜとさっきパソコン開いたら1・8話分できてた。嬉しい~これで手直しするだけでOKだ~と喜ぶがよく考えたら、もう昨日の朝から頭がバグってたのか…歳だな、これは…』(長くて意味不明)なので何卒よろしくお願いします。

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