第129話 黄金気の修得に成功。その私限定の修得条件は!?
同じ第5階層に祥君もいたのだろうか、夕方になると祥君が迎えにきてくれた。各自、現地解散の予定だったがありがたい。ありがたいがムカつく。そんな私の葛藤を知らずにか無神経な言葉を吐いてくる。
「うわっ!? 真澄さんボロボロだね」
カチンときたが怒ってはいけない。外見的特徴は確かにボロボロなのだから。それよりも確かねばならないことがある。
「祥君、祥君が黄金気を修得しない理由って、もしかして…」
私は始め冥力とかの関係で祥君は黄金気を修得したくてもできないんだと思っていた。だから私達にその修得を託してパーティー内のバランスを保とうとしてるんだと思っていた。
「いや~黒佐賀との修行で分かったでしょう。あんなダサくて暑苦しいのオレにはできないよ」
ブチン! やはり、それが理由か…私も黒佐賀と修行をしながら薄々気づいていたが…それなのに私は勝手に美談を作って祥君を信じてしまった…
「自分ではできないことを素質がないとか言って逃げたんだ。自分でできないことは仲間がやるとか適当な理由をつけて…」
私は自分でも声のトーンがドンドン落ちているのに気づいた。
「わりかし本当にそう思ってるよ。素質についても自分が本当にできないと思ったらこの世界では致命的な足枷になるし~」
祥君が必死になって理由を話してくるがもはや私の耳には入ってこない。
「ならそのダサくて暑苦しいのをなんで私らだけにやらせたんだ!!!」
「真澄さん、既に声が攻撃になっててHPが1から2減ってるんですが…」
「白気弾」
私は怒りに任せて白気弾を思いっきり祥君に放った。
「うわっ!? 強よ」
そう言いながらも祥君は片手で私の白気弾を弾いてくる。
「避けるな! 当たれ! 当たって反省しろ!」
私は白気弾の連射で祥君を追いかける。
「RDH!」
私が彼を呼ぶと既に彼は阿吽の呼吸で祥君を羽交い絞めにしてくれた。彼とは一緒に修行した仲、もはや、言葉を交わさずとも意思相通ができるのだ。
「げっ、RDH! なんでお前がここにいるんだ」
祥君が必死に脱出しようとしているが冥竜王と合一したわけでもない祥君単独の力では脱出は不可能だろう。
「色々あって、今は私も黒佐賀師匠の元に弟子入りしている最中なのだ。ちなみに春日井とは兄弟弟子だ。いや、あの2人ともか」
RDHが律儀に答える。
「さあて、祥君。君がダサいからといって修得を怠った黄金気の力を見せてあげようか!」
私はそう言うと気が収束してくる。まだ、確実に黄金気を操れるという訳ではないが今、この瞬間は絶対に失敗しないという確信があった。手に球体状の黄金気の塊が完成する。後は私の恨みをのせて撃ち出すのみ。
「流派黒佐賀が奥義! 黄金気弾!」
黄金色の光の塊が祥君とRDHを遥か後方まで吹き飛ばした。こうして私は祥君に黄金気の力の凄さを示し、黄金気修得に成功したのだった。
読んで頂きありがとうございました。昨日の突然の長時間メンテはびっくりしましたね。既にかなり重度のなろう漬けなので一日でもログインできないとなぜかドキドキします。今日は昼までログイン不可かと思っていたら5時すぎにログインできてよかったです。活動報告の一番乗りでもしようかと思いましたが朝、5時は誰も見ないしアクセスが集中するかもと思いやめました。しかし活動報告の連続投稿が途切れてしまった・・・まあ、いっか・・・
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