表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゲームで人を殺してなぜ悪い!? ~私の彼氏はPK(プレイヤーキル)職人~  作者: ネガメガネ
第3章 若い時の苦労は買ってでもしろと言うが親が貧乏だと背負わなくてもいい苦労をオートで背負い込む
126/985

第126話 黄金気を獲得するために黒佐賀が付けた教師は…

 「残りの2人はいいのか?」


 後でまたせびられるのだが嫌なのだろう。黒佐賀が祥君に尋ねてきた。


 「当然だ。この2人は俗物的な価値には興味がない。金に興味があるのは真澄さんだけだ」


 おい! 祥君、それって悪口だぞ。


 「めづらしい奴が先日、弟子入りしてきたんでな。さらにバリエーションを豊かにするためにもちょうど高位の女弟子も欲しかったのじゃ。じゃから黄金気の獲得については何の問題もない。オーラマイスターたるもの気の布教には全力を尽くさねばならんのでな。しかし、黄金気はショウも使えんじゃろう。自分も使えんものを他人に教えてよいのか?」


 そっか、そういえば祥君はオーラマイスターの称号を持ってなかったんだ。いいのかな、祥君が持ってないものを私達が持ってしまっても。しかし予想外の答えが返ってきた。


 「オレには素質がなかった。けど、彼女達にはそれがある。自分に足りないものを仲間が埋める。それがパーティってもんだ」


 ううっ、祥君、空気よめない男なんて言ってごめんよ。私は心の中で謝った。


 「じゃあ、話はついたしオレは居ても意味がないんで、また、独自行動を取らせてもらうよ」


 そう言うと祥君は転移道具を使って早くも去っていってしまった。もしかしたら、祥君も黒佐賀という人間が苦手なのかもしれない。

 そうして私達と黒佐賀だけが残された。


 「では、早速修行を始めるとしよう」


 祥君が抜けても黒佐賀の暑苦しい雰囲気は変わることはなかった。ただの挨拶程度でも暑苦しい。


 「はい」「はい」「はい」


 その暑苦しさに引きずられたのか、女3人の姦しい返事も既に熱を帯びている。


 「よかろう、ならばこれより我輩のことは師匠と呼んでもらおうか!」


 おおっ、なんかまさにそれっぽい!


 「では、気を未修得の天都笠とエミリーは視気薬で気の発現からじゃな。なかなか難しいがまあ2人とも高レベルじゃからすぐに修得できるじゃろう」


 あれ!? なにかおかしなことを言っている。私の時は視気薬一本で簡単に発現できたのに。


 「えっ!? 私の時は一発で白気を修得できましたよ」


 答えてくれそうなんで私はすぐさま疑問を口にしてみた。


 「ショウに渡したやつは特別製じゃからの。原液みたいなもので成功して獲得するか、失敗して死ぬかの二択しかないんじゃ。まあ、9割は死ぬんじゃが」


 おいおい、祥君そんな話、今、初めて聞いたぞ。もし、死んでたらどうするつもりだったんだ。


 「春日井! お主は白気の扱いに関してはほとんどクリアしておる。残りは気弾の扱いじゃな」


 流石はオーラマイスター! 一目で私が使えない技の種類を見抜いたのか!


 「気弾とは心のパッションを爆発させ、言葉にのせて対象にぶち込むだけの簡単な技じゃ」


 黒佐賀が気弾のコツを教えてくれる。やはり教える人間が変わると教え方も違う。祥君の気弾の発生方法とは全く違う方法だ。


 「まずは声でろうそくの炎を消せ。それができたら声でガラスを割るのじゃ。ちょっと待っておれ、我輩の弟子に監督させる」


 そう言うと黒佐賀はまさにガラスを割る声量で弟子の名を呼んだ。


 「レディアス! 参れ!」


 レディアス!? どこかで聞いたような名前だ!?


 「まったく…そのような大きな声を出さずとも心で念じてくれれば現れるものを…」


 そう呟いて現れたのは仮面の男だった。


 「げっ、ランダムデスハッピー!?」


 もちろん忘れる訳がない先日までエクシード王国で私達と命のやり取りをしていた相手、RDHランダムデスハッピーだった。私達は剣を抜いて臨戦態勢に入る。


 「なんじゃ、お主ら知り合いか? それならばちょうどよい。レディアス、この子に気弾の使い方を教えてやれ」


 黒佐賀は私達の因縁には興味がないらしく、こともあろうに私の教師役にRDHランダムデスハッピーを指名してきた。

 

 「なぜ、私が? 私はあなたに技を学びにきたのだぞ。これではアベコベではないか?」


 RDHランダムデスハッピーの方は私達が臨戦態勢に入っても歯牙にもかけていないようだ。確かに先日もエクシード十剣とグロスと祥君がいてなんとか引き分けたような戦績だ。私達3人だけでは超自動回復を抜くこともできないだろう。


 「誰かに教えることでさらに技が向上するんじゃ。技だけでなく、他の全ての能力がな。教えるというのは最高のエンターテイメントなんじゃぞ」


 なぜか黒佐賀はRDHランダムデスハッピーに教えるということの重要性をコンコンと説明している。どうやら本当に神であるRDHランダムデスハッピーがオーラマイスターの黒佐賀に弟子入りしたようだ。もしかして、黒佐賀は凄い奴なのだろうか。


 「私は神なのだが…まあいい、久しぶりにやってみるか。」


 黒佐賀の執拗な説得にRDHランダムデスハッピーもとうとう折れたのか、最後には私の黄金気修得の教育係を引き受けていた。

 こうして、私とRDHランダムデスハッピーの修行が始まった。


 読んで頂きありがとうございました。明日の投稿時間は不明です。ちょっと久しぶりにかなり早め(可能なら深夜投稿)に投稿したいですが今から書けるかどうかが問題です。

 ブックマーク、感想、評価、メッセージなどあればなんでもお待ちしております。

 皆様のポチっとが私の創作のインタークーラーターボ(意味不明)なので何卒よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ