第111話 私を助けてくれる人が私をぼっちにするのでエクシード十剣の元に行ってみた
存在そのものがびっくり箱で戦局を変える切り札って…褒めてるのか貶してるかも役に立つのか立たないのかも分からんな…頑張れ、頑張れと美少女の応援をしても祥君や報音寺君には効果が無いだろうし…
こういう自分が何をしたらいいか分らないときは自分が何ができるかを考えたほうがいいか。祥君と渚に混じって攻撃。報音寺君の牽制と回復の援護。後はさっきの続きでエミリーへの声かけかな。冥竜王を呼び出し、【合一】したり、【冥力】をばら撒かれたせいで有耶無耶になってしまったが途中までエミリーの状態は確かに良い方向に向いていた。戦闘に混じっても瞬殺されてしまう可能性の方が高い、ここはエミリーの容態を見てみるか。
エミリーの様子を確認するためにエクシード兵の一団の方に向かうと剣王グロスを中心に方陣を引いてエミリーを守護していた。何人か見ない顔で強そうなのもいるがアレは他のエクシード十剣なのだろうか。
「ああっ、真澄様。お言葉通り、我が身を捨てての時間稼ぎ戦術は中止し、現在動ける者は全員で姫様を護衛中です」
ウエストファリアが嬉しそうに私の傍に近寄り、律儀に報告までしてくれた。
「真澄様。私も戦闘に参加したいのですが」
そしてグロスがなぜか私に懇願してくる。確かに彼ほどの戦力を遊ばせておくのは勿体無い。護衛も足りているようだ。
「分かった。その代わり、防御重視で生存を最優先で戦闘に参加して。死んだり、重症を負うのは絶対禁止。そんなことをしたらエミリーが悲しむよ」
「心得ました」
グロスが神妙な顔でうなずき、戦場に戻って行く。
「それとさっきの狩人の人」
「エクシード十剣の一人、イブンです」
私が名前を思い出せずにいるとウェストファリアが絶妙なタイミングで教えてくれた。
「君も戦闘に参加して、但し、遠距離攻撃のみ。よほど強い攻撃じゃないとダメージが通らないから牽制をメインで、チャンスがあれば大きいのを撃ってよし。フレンドリーファイアには十分注意するのはもちろん、祥君と渚の攻撃の邪魔にならないようにも注意して」
「了解」
寡黙な狩人はそれだけ言い残すと先程の狙撃ポイントへ戻って行く。イブンの後ろ姿を見ながら、そういえば内部通信(気)で繋げておけば何かあっても的確に指示できると思い直しグロスとイブンに勝手に繋げる。
接続した瞬間、グロスとイブンは驚いたような顔をしたがすぐに使い方を理解したようだ。テストがてら通信を行いながら持ち場に移動して行った。
「真澄様、オレも戦闘に参加したいんですが」
「ワシもじゃ」
後輩門番フレディックと先輩門番リトフスクだ。だから、なんで私に指示を求めるのか! しかし、勝手に動かれても困るので指示を出す。
「君らはダメ! 私に一撃で倒されてるようでは足手まとい。攻撃も通ってなかった。エミリーの護衛に専念して」
2人はしょぼーんとした雰囲気で元通り護衛についた。
「私も戦闘に参加したいのですが」
今度は髭面の優しい感じの男性が声をかけてきた。
「エクシード十剣の一人、ケネーです。職業は盗賊です。この髭をそれば優しい感じの好青年になるのになぜか似合わない髭を生やしているダメ人間です。一応、かなり強いです」
ウェストファリアが私が知りたい情報を的確にフォローを入れてくれる。この阿吽の呼吸、もはや、私専従のメイドだ。
「ケネーはグロスより強いの?」
「いえ、しかし、身軽さであればグロス殿を凌ぐかと」
「よし、行ってよし。但し、君も牽制メインの生存を最優先で!」
ケネーにも内部通信(気)を繋ぐ。しかし、この内部通信(気)何人まで接続可能なんだろう。なんだかもっともっと繋ぐ必要が出てくるような。
「ならばワシも行ってよいですな! ワシの最強の一撃はグロス殿を凌ぎますぞ」
やたらでかい槍を持った大男ががさつな声で尋ねてくる。
「エクシード十剣の一人、カロリングです。職業は槍兵です。一応、この国のナンバースリーですね。腕は確かですが品性の無いムサ男です」
「ダメ。あんまり戦力を割りすぎるとこっちに攻撃が飛んでくる。正面激突で数分は持たせる陣容を維持しないと。実力が本物なら君が守りの要だ。期待してるよ」
そう私が答えると納得したようにエミリーの護衛に戻って行った。一応、こいつにも内部通信(気)を繋いでおくか。
しかし、エクシード十剣の6人と顔と名前が一致してしまった。これは残りの4人も出てきそうな予感がする。
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