表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
二分の一の精霊と才  作者: 舞蹴冗談
1/7

プロローグ

 初めて書く小説なので続くかどうかわからないですし、文章構成も下手ですが、読んでいただけたら幸いです。


 緑が生い茂る林の中。誰もいない場所でエストは微かな声で詠唱を始めた。伸ばした両手の先には、小さな魔方陣が出現し、くるくる回りだした。

 詠唱が完了――と同時に、目標としていた木の陰から少年が出てきた。

 ――危ない!

 慌てて攻撃を中断しようとしたが、時既に遅し。魔方陣から放たれた水属性攻撃が、正面に現れた少年を襲った。

 幸い、一番苦手とする水属性だったので相手に大したダメージもなく、全身が濡れる程度で済んだ。だが問題は別だ。

 いきなりのことに驚いたのだろう、少年は目をぱちくりさせている。エストもまた口をぱくぱくさせている。そして。

 ごめんなさい。

 と言うこともなく、一目散に木々の間を隠れるように逃げ去ってしまった。

 一方、場に残された少年は頭を整理するために記憶の確認。

 ――誰だあれ。知らない人のはず……てかここどこなんだ?

 周囲を見渡し、先ほどまでいた世界とは大きく異なっていることに気が付いた。東京の街並みは消え去り、林の中。木々の間から見える景色もまた違っていた。一面に緑が広がっている。もちろんビルなんてなく、あるのは高い塀に囲まれた大きな建物一つだけ。さっきまでいたあいつも――

「おいお前、ここで何している」

 いきなり後ろから声が聞こえた。わずかにドキッとし振り返ると、そこには一人の女性がいた。怪しいものを見るような眼でこちらを見つめている。

「あの……」

 ここはどこですか、と(たず)ねようとしたとき

「お前名前は?」

「え、あ……長田彼方(ながたかなた)です」

 こちらを見つめる鋭い眼と視線を合わせないようにして答えた。

「ナガタカナタ……。変わった名前だな」

「ええっと」

「まぁいい、ここは学園の敷地内だ。来い」

 女性によってカナタはぐっと腕を掴まれ、向こうの大きな建物の方へ引っ張られっていく。

「ちょっ、待っ……」

 どうやら不審者と勘違いされてしまったようだ。誤解を解くために必死に抗うが、細身の身体に合わないものすごい力で引っ張られているため、止まれない。

 女性はどんどん進み、ついに林を抜けた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ