【 君のいた世界。君中心で回る世界。 】
適☆当ですがそれが何か?
主人公の性格とか口調とか今はめっちゃかっこいいですけど、次第に変わりまs((
「もうじき俺は、死ぬだろう」
ポツリ、と俺は呟く。
ガシャンと何かが落ちて、割れる音がした。
病院に見舞いに来てた俺の妹、海里が花瓶を落とした音だった。
「……え…?」
「自分の体だ。死期くらい分かるさ」
そう、俺の体は刻一刻と、死へ近づいている。
日に日にくる体への負担などで、何となく分かるのだ。
「やっ、やめてよっ!!」
海里が声を荒げる。
「…声、静かにな」
「えっ、あっ…ごめん…」
ここは病院だということを思い出し、声を小さくして話し始めた。
「やめてよ、お兄ちゃん!そんなっ…不吉なこと言わないでよっ…!」
海里の大きな瞳から、大きな雫が零れ落ちる。
「あぁ、すまなかった。俺はお前のためにも、生きてやるから。な?だから、泣くな」
手を伸ばして、海里の頭を撫でる。
「ホントにっ…長生きしてよぅっ…!」
「するよ。長生きするって約束する。ほら、指きりしよう」
「……うん…」
いつもいつも海里と何かを約束する時はやる、指きり。
きっとこれも最後なんだろう、と俺は悟った。
「…指きった!」
「俺、頑張って生きてやるさ」
「当たり前だよ!指きりしたもん」
「そうだな」
こんなに可愛い妹の笑顔も、これが最後、かな。
死を自覚している所為か、やけにそんなことばかり思ってしまう。
「あ、お兄ちゃん。私、看護婦さんから掃除用具借りてくるね。花瓶、落としちゃったから」
「あぁ」
海里が病室を出て行く。
……何故か今日は、出て行く海里を引き止めたかった。
何でだろう。
「……今日が、最後か」
きっと、そうだ。
やけに今日は直感が働く。
あぁ、海里。
約束を守れないお兄ちゃんですまないな。
指きりもしたのにな。
…ごめんな。
兄ちゃん、もっとお前と一緒にいたかったよ…。
「……ぐっ…!?」
――突然、胸に痛みが走った。
「ぐっ、あ゛っ、うぅっ!!あ゛ぁ゛っっ!!!」
痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
これは、きっと俺の人生の終了を告げるベルなんだろう。
痛みに襲われながらも、頭では冷静に考えてたりする。
……笑えるな。
「う゛ぅ゛ぅ゛っっ…!!!あ゛ぁぁぁぁっ!!!」
「お兄ちゃん!!!」
―――海里。
「やだっ!!!お兄ちゃん、しっかりして!!」
海里が、ナースコールを取って懸命に押す。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん!!!やだ、やだぁっ!!!」
「海、里……ぐぅっ…!約束守れ、ないっ…兄ちゃんで、ごめん、なっ…!」
「しゃ、喋んないで!も、もうすぐで看護婦さん来てくれるからっ!やだ、やだよ!!いかないでお兄ちゃん!!」
俺だって、いきたくないよ。
「お、れは…お前のっ、兄でいられたことが、一生の…ぐぁっ!…誇り、だっ…う゛あぁあ!!」
「や、いや、いやだっ、おに、ちゃっ…!!」
ガシッと海里の手を掴む。
「じゃ、な…幸せに、なれ、よ……俺の、可愛い……海里……大、好き、だ……ょ……」
「やだっ、やだぁぁあああっっ!!!!!!」
海里の声が、段々と遠くなる。
意識が薄れる。
――「お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
「ん?どうしたの、海里」
「私ね、お兄ちゃんのことだぁーいすき!!大きくなったらね、お兄ちゃんのお嫁さんになるのっ!
「俺も、海里のこと大好きだよ!!一生一緒にいような!」
「うんっ!!」――
―――海里。海里、今までこんな兄貴を愛してくれてありがとう。そして、さようなら。……大好き。
『待っておりました、我が主』
『貴方様こそが、この世界にふさわしい』
『あぁ、早くおいでになられてください』
『最高のおもてなしを用意して待っております』
『さぁ、早く。我が主―――クロード様』
~next~
はっきり言って、適☆当です。
ごめんなさい。
文才ください。