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愛していたから忘れたかった

作者: リィズ・ブランディシュカ




 家族を愛していた。


 だから忘れたかった。


 友人達を愛していた。


 だから忘れていたかった。


 恋人を愛していた。


 だから忘れたままでいたかった。


 人生で俺は、何度も辛い目にあった。


 愛した人を失い続けるような目に。


 病院にかかった。


 お医者さんに診てもらった。


 たくさんの薬をのんだ。


 何度も悪夢を見た。


 いつも死にたくなった。


 何度も涙が流れた。


 心がひび割れて、魂がぐちゃぐちゃになった。


 だから忘れたかった。


 大切な記憶は、全部覚えていたい?


 そんなことは無い。


 大切だから、忘れたかった。


 そう結論付けた俺は、


 どうすれば最愛に関する全てを忘れられるのだろうと、考える日々が始まった。


 それからの日々は救いがあった。


 救いがもたらされるかもしれない。


 という希望が俺の心を安らがせていた。


 でも、忘れる方法を探し続けることができなかった。


 夢の中の彼らが、


 愛しているなら忘れないで、と言ってきたから。





 愛していたから、忘れたかったのに。


 愛していたから、無視できなかった。



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