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信頼の崩壊
信頼の崩壊
険しい山道を登りながら、ルーとエクはお互いの絆に微かな疑念を抱き始めていた。バルーの陰謀がもたらした恐怖が、二人の心の奥底に暗い影を落としていたのだ。ルーはふと立ち止まり、「エク、私たちは正しいことをしているのかしら?」と不安げに問いかける。エクもまた、迷いを隠せない様子で頷き、彼女の手をそっと握った。「信じよう、俺たちは自分の信じる道を行くしかないんだ」と。
その時、ジュジュの高らかな笑い声が岩陰から響き、二人の思考をかき乱した。「仲間同士で疑心暗鬼とは笑わせる。そんなことで魔石にたどり着けるとでも?」嘲笑に満ち